三重県鳥羽市相差の魚勘丸で、イワシ泳がせで大型根魚マハタを狙った。本命に加え、ブリ族も顔を出した釣行の様子をお届けしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・峯卓)
志摩沖の状況
志摩沖で昨秋から絶好調のトンボ、いわゆるビンチョウマグロジギング。10~30kgまでがカツオ、キメジ交じりで楽しめるとあって、私たちも近場のなんちゃってビッグゲームを存分に堪能していた。またまたトンボ採集に勤しもうと、仲間内で三重県鳥羽市相差の魚勘丸を予約していたのだが、あいにくのシケ模様。
船長の誠司から「マグロは風で出れやん!でもイワシきたよ」と前日に連絡をもらう。「イワシきた?風でも港前ならやれるやろ?マグロなんかどうでもいいからイワシ行こ!」、「了解」。ということで私たちはイワシが好きだ。その感情はもはや愛に近い。
イワシがきたならトンボはお役御免、すぐさまタックルを組み替えて現地に向かい、楽々とイワシを釣り、すくい、シケで浅場限定ながらも1人5~6匹の良型ヒラメを手にすることができた。
今年のマイワシはサイズがデカい。20cmクラスもいるじゃないか。「このデカイワシ持って沖行きゃハタ食うな…」。満場一致で翌週もイワシ泳がせを予約していた。
魚勘丸で泳がせハタ狙い
そして迎えた1月中旬、この季節には貴重なナギだ。誠司船長操船の大型船はマグロへ向かい、親父さん船長操船の私たちは、10分でイワシの待つ浅場へ向かう。
「今日もいてくれよ」と祈りつつアミエビを上まきすると…。果たして愛しのアイツは、大口を開けてバクバクと先を争ってエサに群がる。ある者はサビキにパーフェクトでイワシを付け、またある者は手にした網で無慈悲にガサガサとすくっていく。
当日の泳がせタックル
過去最速、15分ほどで泳がせ用と夕食用を確保して、魚勘名物イワシ遊びを終了し泳がせポイントへ向かう。前日の打ち合わせで親父さんには伝えてある。食わなくてもソレは仕方ない、ボウズ上等、沖でハタ狙いだ。
急ぎタックルを入れ替える。当日使用したのは少しだけ強め、H表示の船ザオにPEライン2号、リーダー10号を入れた手巻きのリール、ヒラマサバリを使用したシンプルな1本バリでオモリは60号でスタートだ。
青物はコンスタントにヒット
水深70mほどの根周りからスタートするが、はるか沖の青い潮が突いてきて上潮は飛び、水温も体感で容易にソレと分かるほど高い。水温が高いのはそれほど気にしなくてもいいのだが、青い潮は透明度を上げてしまう。近海魚にこの澄み潮がよろしくないのだ。
1時間、2時間、3時間、投入ごとにイワシを入れ替え、辛抱強く約束されてはいない時合いを待つが、食ってくるのは丸々と肥えたワラサやケンカブリばかり。