電動リールは現在12V系が基本だ。メーカーで多少ばらつきはあるが、9~16.8Vが動作範囲。この電圧の差がパフォーマンスの違いになることをご存じだろうか?
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・前島宣秀)
電動リールバッテリーの特徴・種類
11,000mAh(11Ah)とは、11Aを1時間流し続けることができることを示している。ダイワでは11,000mAh、シマノでは10,000mAh、BMOでは11,600mAhが発売されている。
通常の電動リールの場合、巻取力の判定として使われている1kgfでの最大速度巻取時平均電流値は4A前後になる(諸条件により異なる)。
150号オモリ、水深200mで40回前後。80号ビシ、水深100mで200回前後が最大可能。釣果や水深、潮流などの影響でその回数は大きく変化するが、1回の釣行で大半の方は問題ないだろう。
また、徐々に性能は劣化して約300回で寿命を迎えるが、保管・使用条件で大きくかわるので注意が必要だ。
電源差によるパフォーマンスの違い
船電源を使用してイカを多点掛けした際、巻き上げ途中に船長さんの『上げて~』の声。こんな一斉巻上時、途中で止まって悲しい経験はないだろうか?同じリールで巻き上げているのに、リチウムバッテリーを使っているお隣さんと比べると船電源の自分は巻上が遅く、このリールは不良品だ!なんて思ったことないだろうか?
実はこれ、ほとんどの場合、「電源電圧」が問題なのだ。
みんなが船電源を使うと、電圧が低下する。言いかえると、モーターを回転させるために電圧が下がった分、多くの電流が必要であり、たくさんの電気を家で使うとブレーカーが落ちるのと同じことだ。
ダイワ製SEABORG 500MJ(Speed mode)で比較した画面。ともにスプールは空状態、パワーレバーをHiまで上げた速度差は写真の通り。1分間で約40m、リチウムバッテリーの方が理論上早く巻取可能なことが一目瞭然だ。