メバリングの大敵、強風。風が強く吹いていると、ライトライン、軽量リグを使う釣りはどうしても難しくなる。どのように強風に対応すべきか、考えてみよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
強風時に活躍するエステルライン
まずはラインからだ。メバリングにはPEラインを使っている釣り人が多いと思う。それをエステルラインにすることで、ひとまず釣りが落ち着く。というのも、エステルラインは海水に対して比重が1.48程度と大きく、沈みやすい。軽量リグが飛ばしやすいのも特徴だ。そして海中に入ると、その比重のため浮かび上がりにくく、一定のレンジにリグを定位させやすい。
ただ風に吹き上げられるのはかわらないので、着水後は速やかにラインスラックを取ることを忘れないようにしよう。
また本線をフロロカーボンラインにするのも一つの手だ。フロロカーボンラインはエステルラインよりももう少し比重が大きい。ただ難点は、軽量リグがあまり飛ばない。キワのテクトロなどには重宝するが、強風の中のキャスティングは少し難しい。
筆者はあらかじめPEラインと別にエステルラインを巻いたかえスプールを必ず持参するようにしている。エステルの替えスプールがあると、たとえばメバルを釣っていて、オープンウォーターにアジがいるときに付けかえてどっちも狙えたりしていい。
「そらし打ち」で風を活用
強風を利用するのも手だ。狙うコースを「そらし打ち」してみよう。少しコースをそらして打って、風を使ってメバルのポイントに近づけてやるのだ。
「そらし打ち」は若干テクニックがいるが、有効である。そのときの風向きによってリグがどちらに流されるかを考え、コースにタイトにまたは甘く打って、風を使ってメバルの口元までリグを持っていく。
ただ難しいのは、風向きと潮の流れが一致しないときで、そういう場合は「そらし打ち」が通用しない。足元のテクトロをするしかない。足元にリグを落として、自分が歩いてコースを作り、トレースするのだ。サオは下向きで、風に煽られないように注意しよう。
ジグヘッドを重くしすぎない
強風対策として誰もがやってしまいがちなことが、ジグヘッドの重量を上げるというものだ。確かに0.3g程度なら風の吹き上げに相殺されて表層をレンジキープできるだろうが、たとえばいつも0.5gで釣っている場所で、強風だからといって1.5gまで上げては、これはよくない。
強風の中では、海中でのリグの操作感がなくなりやすい。風対策のためにジグヘッド重量を上げると、確かにキャストは決まりやすいが、水中でのレンジ管理が難しい。外では風が吹いていても、海中の状況はかわらないので、ジグヘッドを一気に重くするとリグは知らぬ間に沈みボトムに到達してしまう。
そうなると根掛かりロスト、または釣れる魚がカサゴになる。どうしても風で釣りにならないときでも、ジグヘッド重量は0.3g程度上げるに留めよう。
ラインテンションを保つ
風が強く吹いているときのライトゲームのアタリは分かりにくい。ラインのたるみがあると、そこでアタリがぼやけてしまうのだ。
そこに魚の活性の問題でショートバイトという難しい状況がまた絡むと、いっそう乗せにくくなる。常に風に吹き上げられるラインスラックを取ってテンションを保ち、アタリが感じられるようにサオは下げ気味に操作しよう。
またアジング用のオープンゲイブ、そしてショートシャンクのハリを持ってくると、比較的そのようなシビアコンディションでも魚が乗せやすい。