フライアイテムを手軽に安価に自作。今回はマーカーを「ポリヤーンのみ」で作る方法を紹介。老眼のアングラーにも安心の結び方ですよ!
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・浅暮三文)
ポリヤーンのみでマーカー自作
私は主に毛バリを沈める釣り師です。それだけにマーカーとは長い付き合いですが、老眼が進んで可動式マーカーのゴム管にティペットを通すのも一苦労するようになりました(フライのアイはいわずもがな)。
そこで、ゴム管を使わずポリヤーンだけを利用するマーカーにたどり着きました。できればこれを可動式にしたい。というのも渓流は淀みやチャラ瀬が場所ごとに違うので、マーカーをセンチ単位で上下させたいのです。さてポリヤーンをティペットにどう装着するか。試行錯誤の結果、得た結論は「結び方」でした。
ヤーンをスリップノットで
フライフィッシィングの専門書には、ヤーンをマーカーとして使用する方法が掲載されています。ティペットでヤーンを結び留める方法です。当初、私も教え通りにしていたのですが、これだと可動時に、どうしてもティペットにクセや縮れが生じるのです。これは水中のフライに悪影響を与えます。
「あ~、なにか名案はないか」と考えあぐねていると、枕元にお釈迦樣が立って「エクスチェンジ」とのたまうではありませんか。ユーレカ。そうです。ティペットではなく、ヤーンの方をティペットに結べはよいのです。
立場がかわっただけで両者が接触する面積は同じですから、両者に加わる「抵抗=滑り止め」も同じ。ほどよくストッパーとなるヤーンマーカーの誕生です。結び方はスリップノットです。
マーカー作成の方法
手順は以下の通りです。写真では分かりやすいように黒紐をティペットがわりにしています。
1.ヤーンで一重の輪を作る。
2.作った輪の端をU字状にしてティペット(ハリス)をくぐらせ(賢くはティペットをまたいでU字にして)、端を輪に通す。
3.ヤーン(とティペット)の両端を引き締めて留め、適量にカットして完成。
ティペットではなく、ヤーンの方をスリップノットすると結び目がゆるみやすく、動かしやすい。そして可動時はヤーンの両端をつまんだ爪同士をぶつけあうとほどけてきます。