「常夜灯下」はアジングの定番ポイント。その常夜灯にも、白い常夜灯とオレンジ色の二種類がある。それぞれの色に合わせて、ワームカラーを使い分けよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
常夜灯下はプランクトンパターン
まず、なぜ常夜灯下にアジが集まるのか、という話から始める。それは、常夜灯の光によって海中の植物性プランクトンが光合成し、増殖するからだ。それを捕食しに、アジが群れで入ってくる。
つまり、常夜灯下のアジは、ほとんどがプランクトンパターンだと考えて間違いない。まれにそのプランクトンを食べに入ってきたベイトフィッシュを追いかけていることもあるが、そういうときは小魚の姿も目に見えるはずだ。
基本的に、常夜灯下はプランクトンパターンと思ってOK。つまり、自ら動かないプランクトンをアジは食べているので、こちらとしてもそのように「静」を意識して、ワームを投入し、海中で静止させなければならない。光の中で目立ちやすいカラーや、派手なアクションは禁物、というわけだ。
常夜灯周りのアジは基本的に高活性だが、それを知って、連日アングラーが入るので、魚はスレやすい。群れて入っているのが目に見えてわかるような状況でも、できるだけナチュラルな色と「止め」の誘いでなければ、そう簡単にアジが仕留められないこともある。
オレンジ常夜灯のワームカラー
暖色系、オレンジ系の常夜灯には、それになじむカラーがいいだろう。もっとも良いのは、ワームもオレンジにしてしまうことだ。また筆者の経験上、ピンクもこの常夜灯の色になじみがいいのか、よく釣れる印象がある。
また、ただこれも筆者の経験の上のことで、なぜか理由はわからないがオレンジ系の常夜灯下では中層からボトム付近でアタることが多いように思う。あるいは、オレンジは少し魚にとっては不自然な色なので、警戒心が高くなり、ある程度水深の入ったところで捕食するのかもしれない。
水銀灯ではクリアから
白の水銀灯ではワームカラーを比較的選ばないでもOKだ。オレンジ常夜灯よりもアジの集魚効果が高いように思う。
しかし、色を選ばないといっても、スレさせず長く釣るには、まずクリアでナチュラルに水色に溶け込ませるのが原則だ。いきなり強い色味のワームを見せると、それでワーム自体にスレてしまって、群れ全体にプレッシャーがかかることがある。
クリア系を投げたそのあと、色は問わずハーフクリア、ソリッド系、最後にチャートを投げると、釣れ続けやすい。
また、白い水銀灯の下についたアジは、表層を意識して、高活性であることも多い傾向にある。そういうときには多少重めのジグヘッドをつけて表層をリフト&フォールすると、よく釣れる。必ずしも「止め」ではないこともあると覚えておこう。
オレンジ色は虫を寄せにくい
常夜灯が、漁港にどのような基準で設置されているか不明だが、白い水銀灯とオレンジ色のナトリウム灯がある。このうち、オレンジ色のナトリウム灯には、虫を寄せにくいという特徴がある。
トンネルにオレンジ色が多いのもそのような理由のようだ。反対に、水銀灯は虫を寄せやすい。その分、落ちてくる虫も多く、あるいは魚が表層を意識しており、反応が良いのかもしれない。
ちなみに、同様の理由で虫を寄せないために、オレンジ色のフィルターがついたチェストライトもある。これからヘッドライト、チェストライトを買おうと思っている人は、オレンジ色も一考してみよう。私は使ったことがないが、やはり白いヘッドライト等を使っていると、リグの交換時などに虫がたかってきて、少しうっとうしい思いをする。