8月24日(月)、埼玉県戸田市付近の荒川へと釣行した。短時間ながら、初挑戦で見事ハクレンと出会い強烈な引きを堪能できた。のべ竿1本勝負で良型を仕留めた釣行をレポートしよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・竹内 尚哉)
荒川でハクレン釣り
ハクレン釣りに向かったのは、埼玉県戸田市の彩湖南部に位置する荒川温排水エリアだ。
このポイントは彩湖の南部に位置しており、上流にある荒川水循環センターで浄化された水が荒川に流れ込んでいる。水温も高いため人気のある釣場である。上流の朝霞水門付近やこの温排水エリアでハクレンが狙えるようだ。海とつながっているので水位は潮の影響もあるので、釣行の際は潮位表を確認しよう。
ハクレンとは
『ハクレン』とはソウギョ・アオウオ・コクレンとともに中国四大家魚のひとつに数えられ、日本ではかつて食用として大陸から持ち込まれた魚だ。日本で大きくなると大きさは1mクラス、重さは10kgクラスとなる。現在、国内ではごく一部の河川でのみ自然繁殖しているようだ。
ハクレンにマッチした環境が利根川・霞ヶ浦水系のようで、多く生息が確認されている。つまり、利根川水系につながる荒川水系の一部の場所では、ハクレンが釣れる可能性があるらしい。
ハクレン釣りのタックル
今回使用したタックルは以下の通りだ。
4.5mグラス製のべ竿にミチイト4号を竿いっぱいに結んで、長めのヘラウキをゴム管固定し、サルカンへ結ぶ。ヘラブナ釣り同様に、針は2本針仕様で糸付き尼スレ10号を結んだ。エサはマッシュポテトを水と2対1で配合しダンゴにして使用。
■竿:プロマリン 極光小継 4.5m 硬調
■ミチイト:ダイワ ジャストロン 4号
■ウキ:パイプトップ
■ハリ:オーナー尼スレ10号(糸付きハリス3号)
■オモリ:板オモリ
■エサ:マルキューマッシュポテト
ハクレンは近場で狙える巨大魚
『中国四大家魚のハクレン』が近場で狙える、と半年前に知り、いつかは自身の手で釣りたいと思っていた。遠出の苦手な私にとって、近場でこんな巨大魚と遊べる可能性があると知った以上は、時間の取れた『今』、すぐにでも行かねばと奮いたった次第だ。
釣り開始
朝8時に現地に到着。3時間限定釣行となる。釣り場には、ルアーマンが数名とヘラ師が数名。雰囲気的には、ここであの魚が釣れるのかと半信半疑であるがエサを作り仕掛けを竿につないで準備完了。
潮位的には満潮であり、いまから引潮となって潮も動くので期待する。ハクレンは中層魚との事で底釣りではなくタナはまず適当に2mあたりで開始する。風も多少あり波打つので、エサが外れない様に硬めになるように練ってある。周囲にもハクレン狙いの方々がみられたが、しばらく繰り返すもアタリはない。
待望のアタリ
開始45分でアタリすらないのでタナを浅くしてみるとウキが1節カチッと入る明らかな動きがみられた。ウキがまだ入るだろうとアワセのタイミングを計ろうとするが、それでアタリは終わり。エサもなくなっていた。
小魚なのか分からないが、これが本命のアタリなのか?半信半疑のまままたアタリはなく1時間30分が経過する。アタリがあったタナは1.5mくらいでそのまま継続すると、今度はまた先程の様なアタリから、ウキが豪快に左右に振られて不自然な動きが見られ明らかに生命感のあるアタリ。今だ!とアワせるが掛からない。
ついに強烈なファイト開始!
さらにアタリがあるが空振りが続く。首を傾げながらもアワセのタイミングをどうすれば良いか考えた。どうも相手が巨大だと豪快に動く時のタイミングや、向こうアワセ的な考えになるのだが、『カチッと入るタイミング』でアワせるしかないようだ。
そしてついに、アワセが効いたと同時に竿が満月にしなる。今までに体験したことのない引きだ。のべ竿ということもありドラグがないのでフルにハクレンのパワーを受け止めるしかない。走り回るハクレンのパワーにヤラレてしまいそうだが、竿を立てて耐えるのみ。
至福の写真撮影
6分くらい耐えているとウキが見えてきたのでタモ入れが見えてきた。タモ入れの瞬間、頭から入れないとバレる危険があるので慎重に寄せてなんとかタモ入れ成功だ。陸に上げて「やった…」と思わず声が出た。