酷暑を避け、夜釣りで大型シロギスを狙って福井・敦賀方面へ釣行した。嫌われ者のゲストを避け、27cmを頭に良型シロギスを7匹をキャッチできた釣行をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・長谷川靖之)
夜の投げ釣りでシロギス狙い
例年、関西地方の梅雨明けは7月中旬で、遅くとも7月20日前後には梅雨明け宣言が出されるが、2020年は長雨が続いた。7月後半の連休も遠征計画を立てていたのだが、滝のような大雨で中止。紋々とした気分で自宅にて仕掛け作りにいそしんでいた。
8月に入ると今度は一転、あの雨が嘘のように酷暑が続く。そんな中、会社の夏休みに突入したので、久しぶりに福井・敦賀方面へシロギスの夜釣りに出かけてみた。
『浦底』で大型キスを狙う
8月12日の昼前に堺市の自宅を出発する。途中のエサ店で大型キスの大好物チロリを買おうと思うが、なんと品切れ。今年は新型コロナウイルスの影響で中国からの貨物便が不定期になっており、例年なら輸入されるいろいろエサの流通が滞っているようだ。
仕方がないのでチロリにかわるエサとして、細めの本虫(マムシ)を購入して一路敦賀を目指した。
釣り場は敦賀市内から敦賀原子力発電所方向に走った突き当たりにある、浦底という場所だ。ここは車横づけで竿が出せるポイントで、日中は大した魚が釣れないものの、夜になると大型のシロギスが手前の浅場を回遊してくる。前年は同時期に釣行して24~27cmのシロギス20匹と、おまけに47cmのマゴチもヒットしたので、期待を込めて釣り始めた。
タックル&仕掛け
この日はシロギス釣りということで、軟らかめの投げ竿に細いPEラインを巻いて、オモリは20号と普段より軽いものを選んだ。シロギスはオモリの着水音に警戒して、群れが散ってしまうので、できるだけ軽いオモリで着水音を小さくしたい。
仕掛けは幹糸6号、ハリス3号でハリは投げ専用キス13号を選択した。エサのマムシはハリいっぱいに刺すだけで十分で、たらしは取らない。
大型シロギスのアタリ
釣り開始の午後7時には、まだ薄暮の状態だが、やがて暗闇に包まれた。大型キスはエサをくわえると一気に走るが、その時に竿先の違和感でくわえたエサを放すので、道糸は張らずに数m弛ませておくのが、うまく食い込ませるコツだ。
弛ませた糸を引っ張り出し、ドラグを滑らせるような魚が掛かった時は、25cmを超える大型キスの場合が多い。
そんなアタリを今か今かと待つものの上がってくるのは、ウミケムシ・ヒトデ・ゴンズイの嫌われゲスト御三家ばかり。特にヒトデの数は異常なほどで、5分も仕掛けを止めておくと2本バリに2匹がぶら下がって上がってくる状態。
26cm良型シロギスをキャッチ
明らかに前年とは様子が違う。それでも午後8時過ぎに、大型キスらしからぬモゾモゾッとしたアタリで上がってきたのは抱卵した26cmの良型シロギス。
「よし、ここからだ」と気合を入れ直したが、その後はやはり、ウミケムシとヒトデの猛攻を受ける。午後11時、ついに我慢の限界に達し、少し敦賀市内に戻った浦底浄化センターの護岸に移動した。
移動後に本命27cm
たいした移動ではないが、前のポイントよりも潮通しがよく、何となく気配がありそうな感じだ。すると3本投げ終えて、イスに座ろうとした時、岸と並行に投げていた竿からドラグの音が聞こえた。
さらに糸が走るのを確認してから、軽くアワセを入れて巻き始める。シロギスは巻いてくる途中、頭を振って暴れた時にハリが外れやすいので、キスが海面に出ないよう一定のスピードでやさしく巻いてくる。
すると遊動テンビンの後ろに白いきれいな魚体が付いてくるのがヘッドライトの光に浮かび上がった。ソロッと抜き上げて手元に飛び込んできたのは、これも27cmの納得サイズ。ポイント移動が大正解だった。