夏から秋にかけて太平洋側の黒潮が当たるエリアでは、メッキが楽しめるシーズンとなる。今回は「メッキゲーム」の攻略について、初心者にも分かりやすく解説していきたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
黒潮の申し子「メッキ」
メッキという名前は正式名称ではなくロウニンアジ、ギンガメアジ、カスミアジやオニヒラアジなどヒラアジ類の幼魚のことを総称して呼ばれる。南方系の魚で、初夏に黒潮に乗って中部地方にもやって来るが、冬場の水温低下には弱く越冬できないため、死滅回遊魚ともいわれている。
中部地方では毎年7月中ごろになると、500円玉サイズのかわいいメッキの姿が確認できる。お盆を過ぎたころには15cmを超え、9月には20cm級の数釣りが楽しめるハイシーズンとなり、晩秋には25cm級まで成長する。近年は海水温上昇の影響か、まれに越冬できた個体も存在し、30cmを超える尺メッキが釣れることもある。
とはいうものの、その年々で海水温の推移や黒潮の影響によって当たり外れはあるので、始まってみないと分からない部分は多い。
メッキゲームのタックル&装備
次にタックルと装備について解説していこう。
ロッド
メッキのサイズ、狙うポイントや時期でタックルを使い分けたいが、この中部地方では大きくても30cmまでの魚なので、あまり難しく考えず7ft前後のスピニングロッドで少し張りがあるものを選ぶとよい。
最近は専用ロッドも各メーカーから販売されているが、メバル、アジ、バスやトラウト用の流用が可能だ。ただし、トゥイッチを多用するので、長過ぎたり重いサオは扱いにくいので避けたい。
リール
リールはサオに合わせる必要があるが、2000番前後のハイギアモデルがお勧めだ。ノーマルギアでも使用できるが、速巻きを多用するのでギア比が高いものが楽だろう。
ライン
また、使用するメインラインは積極的にルアーを動かす釣りなので、伸びが少ないPEラインがお勧め。太さは0.3~0.6号程度。リーダーはフロロカーボンラインの6~10lbを1mほど取れば十分だ。そしてルアーローテーションで時間を無駄にしないためにも、スナップも必須だ。
基本的には暑い時期のデイゲームが中心で、シャローエリアをラン&ガンすることが多い。日中はとにかく暑いので、日焼け対策を万全に整えることと、安全装備としてウエーディングベストなどライフジャケットの類の着用も忘れずに。
その他、偏光サングラスも重要度は高く、海中の様子が見やすくなるのでメッキやベイトの動きとストラクチャーの確認に使いたい。また、目を保護できるという意味でもあると安心だ。