私が住む岐阜県郡上市では、ようやく桜の花が満開となり、本格的な春が訪れた。アマゴ釣りの方も最盛期を迎え、長良川本流では幅広のアマゴが本格的に釣れ始めた。4月2日と3日に長良川本流の白鳥地区に釣行したのでレポートしたい。
子供と釣行
4月2日は、子供がどうしても私の釣りが見たいと言うので同行することになった。
子供が同行するので、それなりに足場が良く、駐車場から近いポイントがいい。
選んだポイントは、郡上白鳥の奥美濃大橋から白鳥大橋の間。
言わずと知れた有名ポイントだ。
しかし、人気があるのは奥美濃大橋上流のトロ場で、私が狙うのはその上流の荒瀬だ。
荒瀬に目をつけた理由は、3月から雪代の影響で長良川本流の水位は高めだったが、ここ数日で水位は大分落ちてきた。
つまり今まで釣りにならなかった荒瀬にアマゴがつく流れが出来て、そこにアマゴがつくと予想できたからだ。
それともう一つ理由がある。
私が住む郡上では、4月に入って荒瀬の脇などでとれるカワムシの「ヒラタ」を、別名「ナデムシ」または「瀬虫」と呼ぶ。
このエサがとれるころ、流れの速い瀬でアマゴが釣れるのだ。
子供を河原の際まで案内して石の上に座らせる。
午前6時半、朝イチなので立ち込まず、手前の荒瀬の脇にエサのヒラタを投入。
エサがなじんだところでサオを立て、目印が水面スレスレを流れるようにキープする。
流れの終わりに差し掛かった所で目印がスーと引き込んだ。
すかさずアワせると確かな手応えが返ってきた。
サオが心地よく曲がる。
「お父さん釣れたの?」と子供の声。
ここでのバラシは恥ずかしい。
慎重にやり取りしてタモヘ引き抜く。
20cmオーバーの幅広アマゴが釣れ、子供は大喜びだ。
この次は少し立ち込んで瀬の流芯付近を流すと、またまた目印が引き込む。
入れ食いだ。
今度は瀬の流れに乗って下ろうと暴れ、サオは胴から曲がる。
アマゴの走りを止めたところで一気抜き。
ドスンとタモに収まったのは21cmのこれまた幅広アマゴだ。
こんな感じで奥美濃大橋から白鳥大橋の間の瀬と荒瀬で15匹の入れ食いとなった。
これを目にした子供は当然「僕も釣りたい」となる。
このポイントは危ないので、足場がもっと良くて釣りやすいポイントへ移動するが、釣れたのはウグイだけ。
アマゴはまた次の機会に持ち越しとなり、当日は午前中で納竿した。
仕事前に釣行
3日は仕事前に1時間だけサオを出した。
前日の状況から白鳥地区の荒瀬で入れ食いになると予想できる。
選んだポイントは、前日サオを出したポイントから少し下流の越佐大橋下流にある通称シンドウ淵に流れ込む荒瀬だ。
橋下流に車を駐車し、入川口すぐの荒瀬の瀬肩の手前からスタート。
すると、いきなり目印が水中へ引き込まれた。
アマゴがイトを体に巻きつける感触が伝わってくる。
ここで一気抜きするとバレるかイト切れするので、少しついて下りて暴れなくなったところでタモへ引き抜く。
18cmほどの幅広アマゴだ。
この1匹で活性が高いと判断。
ここぞと思う流れをテンポ良く攻めていくと、思った流れで反応がある。
予想が的中して気持ちがいい。
荒瀬まで釣り下り10匹ほど釣っただろうか。
最後は荒瀬の流れ込みの脇をオモリ2Bで流すと、スーと目印が水中へ消えた。
荒瀬の流れに乗ってサオは根元から曲がる。
淵のヒラキまで走って下り、タモですくい込んだのは当日最大22cmの幅広アマゴだ。
時計を見ると午前7時半、ここで納竿とした。
3日の釣果は1時間で22cm頭に11匹となった。
今年の本流は昨年より魚影が濃いと思う。
そして水位がもっと下がってくれば、今までサオが入らなかった下流エリアの八幡、美並地区で大物が釣れだしていると予想している。
さあ幅広の重量感たっぷりの本流アマゴがあなたを待っているぞ。
<週刊つりニュース中部版 APC・松森渉/TSURINEWS編>
長良川