前回、ルアーロッドのガイド交換の様子を紹介したが、その後新型コロナウイルス感染症の状況もあり、釣行を控えていた。ふと気が付くと5月中旬、私の住む和歌山の緊急事態宣言も解除されたので、ガイド交換したルアーロッドの感触を確かめるべく、短時間の釣行を開始した。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・牧野博)
女ノ浦海岸でちょい投げ釣り
5月17日、昼食後に国道42号を南下し、有田川を渡って女ノ浦海岸を訪れてみた。海岸には、チョイ投げを楽しむアングラーがちらほら見受けられた。潮位が高めなのでチョイ投げにはチャンスである。早速浜に入り、サオを継いだのが午後3時だった。
改造ルアーロッドで挑戦
今回のサオは、Kガイドに交換した改造ルアーロッド。リールは中型の投げ専用リールにPEライン0.8号、チカライトもPEラインの1~7号である。オモリはミニ遊動ジェット天秤の12号を固定式で使用し、3号のイトを30cmつないだ先にビーズを入れて自動ハリス止めを結び、そこに2本バリの仕掛けをつけた。ハリはサヨリバリ4号(キツネ型)で、間隔は25cmである(10本の連続仕掛けを作って仕掛け巻きに巻いておき、それをカットして使用すると、沢山仕掛けを作らなくてもいいので便利)。
1色目で15cm本命キス
浜の両サイドは磯場になっているが、右の磯場寄りから釣り始めた。軽くキャストするとスムーズにミチイトが出る。3色目の中間くらい(約70m)は軽快に投げられた。ガイド絡みも全くない。仕掛けをひいた感触は、ガイド交換前よりも明らかに持ち重りが少なくなり、軽快になった。ガイド交換は成功だったと思う。
魚信をキャッチしたのは1色目の、かなりチカライトに近い部分だったが、ハリに乗らなかった。この時期にはよくあることであるが、2投目でほぼ同じ距離の魚信をとらえ、15cmのキスを手にした。食い込みが浅く、口の周りにハリが掛かっている。
感度についての所感
キスの魚信はよく、「ブルブル」という表現をされるが、これは活性が高いときにハリ掛かりして走るときの魚信であり、とても分かりやすい。しかしこの大きなアタリの前に、一瞬の前触れの魚信が出ることが多い。たとえて表現するなら、「ブル」あるいは「ブ」くらいの感触で、キスの型が小さいと、見逃すこともある。
今はミチイトにPEラインを使うことが多く、硬調の投げザオでもこの魚信をとらえることができる。しかし改造ルアーロッドはこの前触れアタリをより鮮明とらえることができ、続くブルブルの魚信は投げザオの数倍大きく、痛快だった。投げザオに比べ穂先が細く、サオ全体もスリムでしなやかなことがその理由と思う。改造ルアーロッド、これから出番が多くなりそうな気がした。
遠投性能についての所感
また、同じオモリ(12号)で強めにキャストすると、ほぼ4色目の中間くらい(100m弱)まで投げることができた。この時もガイドへのミチイトの絡みは全くなかった。ただ、4色ゾーン以上も含め軽快に釣る場合は、やはりライトの投げザオがいい。
私自身も23号クラスの並継投げザオを使うことがあるが、15~20号くらいのオモリで軽快に投げることができるし、イトふけを取った状態でさらにミチイト1色分くらい飛距離を伸ばしてみたいという場合にも十分に追随する。このあたりはルアーロッドと投げザオの性能の違いがはっきり感じ取れる部分である。
また、投げザオはルアーロッドと違い、サオ尻からリールシートまでの長さが十分にあるので、ゆっくりしたフォームでも投げやすく、安定して飛距離も出せる。ポイントや釣り場の状況によってルアーロッドとライト級の投げザオを使い分ければ、多彩な楽しみ方ができそうだ。