いよいよ2020年のアユシーズンが開幕。解禁初期には大型が入れ掛かるだろうが、半月もすれば必ず場荒れしてしまう。これは避けて通れないこと。そんな活性が低いタフ状況の攻略方法をアドバイスしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース特別版 髙橋祐次)
「タフ条件下」アユ攻略術
私が釣行した際、「シブいな」と思う状況は2つある。
(1)渇水……今シーズンは少雨で大渇水が予想されている。
(2)人気河川でのトーナメント前後……必ず釣果が落ちる。
連日、多くの人が立ち込めば当然、数字は落ちる。一方、大雨が降って増水、二日間ほど入川できなければ釣果は一気に上向く。「誰も釣らない=釣れる魚」が増える、というシンプルな図式だ。
各トーナメンターそれぞれに工夫もこだわりもある。私が最も大切にしていることは「アユの動きを読むこと」。高い位置から観察して、野アユがどのような動きをするか把握する。これが肝要だ。例えば「1mも追いかける」「20cmしか追わない」「じゃれあうようにくっつく」などのパターンがある。どの動きをする魚が多いか確認して、それに合わせた釣法を採用する。釣果が落ちるのは「20cmしか追わない(少ししか追わない)」パターンだ。
群れアユの攻略
群れアユ(縄張りを持っていない魚)が多い状況、これも非常に釣りにくいといえる。この状況下では1尾のハミアユを狙うピンポイント釣法がとても効果的。着実に数字を伸ばすコツだ。まったく追わないのに、漠然と泳がせるよりよほど効果があるだろう。
群れアユを狙うパターンは早朝から通用する。朝イチからハミ(朝食タイム)に入るなら、ハリスをフロロカーボンライン0.8号くらいにワンランク下げよう。魚同士の距離がやや開いている場合はハリスを指3本半~4本近くだすといい。間違って掛かることがある。注意することは限界までラインを細くして極力、群れに同調させること。
さらに、群れが一気に上流や下流に移動する際、ワンテンポ遅れてしまうことを意識しよう。これを理解していれば群れアユ攻略に一歩近付くはずだ。
ハリ選びのポイント
「どのハリをどう使ったらいいか分からない」という声を聞く。
よく追う魚にはシワリ型で、オーナーばりのスティングやJ-TOP、妃刃などがそれだ。追い気がない魚にはストレートバリがお勧め。同社のマイクロX、楔など。シワリ型でも少し開き気味にするとキープ率は上がるだろう。