3月22日に静岡県は遠州新居港の隆栄丸で、キンメ狙いの深海釣りへ。通常明るくなると減ってくる魚信がこの日はどういうわけか続き、クーラー2つが満タンになる好釣果を得たのでリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・植島孝裕)
当日の状況とタックル
港に午前3時半に到着すると、1年ぶりのSU氏の姿が。2人で釣果保険(どちらかが2匹以上釣ったら相手に進呈する)を結んだ。
合計8人が集合。公平にあみだくじがあり、私は3番目。SU氏と相談して胴中に座る。当日はキンメダイ主体なので、本来なら前か後ろの方が数釣りには有利だが、胴中は前からアタっても後ろからアタっても魚確保の可能性があるので、平均的な釣果が望める。
早速準備に入る。仕掛け巻きには自作のキンメ仕掛け(船の呼びかけでハリは最高20本)。リールはミヤエポックのX10、サオも同社のVシリーズだ。このサオは深海からの遠い魚信も的確に出してくれる。エサはイカの短冊を用意した。
ポイント選びは船長の腕
船は岸を離れて一路漁場へ。太平洋を出ると、少しだけ東の空が明るくなってくる。波がないので船は走りやすい。途中で大型船の航路を通って漁場へ。船長は潮を見て道具を入れる場所を特定している。
やみくもに道具を入れても空振りするだけで時間の無駄。的確に潮の流れと風で船がどのように動くかを見極めて予想することが重要だ。そういう意味では、深海釣りは道具を入れるまでは船長の腕、入れた後のアタリと釣果は客の腕だろう。
1投目からアタリ!
合図があり、トモから順番に仕掛けを入れていく。私の順番がきてオモリ400号を投げ入れると、仕掛けがスルスルと出ていく。毎回思うが、このときの期待に胸躍るドキドキがたまらない。
水深380m程度。また夜明け間もないので、魚は少し浮いているようだ。5分ほどでオモリが着き、ミチイトを巻いていく。徐々に仕掛けが立っていくと、既にアタリがあった様子。ちょっと派手な動きをしているが、底に仕掛けが着いてから追い食いのようなアタリがあったので複数付いたようだ。
潮が緩くて仕掛けが動かないのでアタリが少ないのかと思いきや、船中全員にアタリがあり活気づいてきた。風の角度が変わるので船が安定せず船長はやりにくそうだ。
サバとキンメの混合
全員がアタったので巻き上げを開始。ミヨシから順番に上げていく。途中のキュンキュンという引きを味わいながら上げてくると、海中で勢い良く泳いでいるのはサバ。これが落下途中で食って暴れていたのだろう。
しかし、途中からキンメもいるのでサバとキンメの混合だ。まずはキンメ4匹とサバ5匹をゲットしてお土産確保。全員が型を見てひと安心だ。
2投目は左とオマツリしてしまったが、それでも追加のキンメとサバを得て、なかなかいい感じ。
太陽が次第に隠れて薄曇りになってきた。3投目でもキンメが活発で、入れてしばらくするとアタリが出てくる。サオ先をたたくのはサイズのいいキンメで、小さいのはあまりいない。仕掛けが上がり、輝く紅色の魚体が船中に入ってくるのは気持ちのいい光景だ。
明るくなってもアタリ頻発
いつもなら明るくなると食いが下がるが、魚の食い気が勝るのかアタリが遠のくことはない。
4投目でも13匹釣って忙しくなってきた。アタリが少ない日はSU氏と話しながらまったりするが、今日は忙しくてあまり会話ができないのはうれしい悲鳴なのだろうか?