いよいよ寒グレが最盛期に突入します。この時期のグレは産卵を控えて栄養分を身体に溜めるためどん欲にエサを追うようになります。グレのフカセ釣りの中で、もっとも重要なものがまきエサです。まきエサで集め、活性を上げ、食いを誘発させる、そんな役目を果たす重要なまきエサについて今回は紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・前西喜弘)
グレ釣りのシーズン
グレの釣期は意外と長い。梅雨グレと呼ばれる5~7月に加え、10~12月の秋のグレ、そして今時期の12月頃から2月頃までの産卵前を狙う寒グレ期がメインのシーズンとなります。
寒グレ期の特徴
特に寒グレ期は産卵を控え、また低水温で動けなくなっても生命を維持するために、その身体に栄養分を蓄える習性があるので、どの時期のグレよりも食味が良いのが特徴です。しかし、この時期は外気温の変動や潮流(黒潮)などの影響により、海中のグレの生活環境もコロコロとかわります。
活性が安定しにくい面はありますが、一年を通じてエサ取りも少ない時期であり、50cm前後の大型グレが竿を絞り込んでくれる確率が高いのも、冬場の寒グレシーズンの面白さと言えます。今回は特に寒グレシーズンでも重要な要素になるまきエサについて少し触れてみましょう。
まきエサに求められる3つの要素
グレのフカセ釣りになくてはならないものの一つがまきエサです。まきエサにつられて摂餌行動を高活性化していくグレを狙うのが目的ですが、そこに求める要素は数多くあります。
1、集魚力
一つ目は集魚力。グレがまきエサに集まり、それを食べてくれないと、さしエサを食わせる事は困難だとは思いませんか?
また、冒頭でも述べたように、摂餌活性を上げるのも集魚力が影響するのはいうまでもありませんね。
2、遠投力
二つ目は遠投力。比較的、水深が浅いエリアや絶えず潮が動く釣り場では重要になります。エサ取りが居なければ磯際をジックリ狙い続ける事も可能ですが、昨今の海況は変化し、年中小型のグレやエサ取りたちが足元にビッシリと群がる光景も珍しくありません。
そうなると、それらをかわすために沖の潮目や沈み根、海溝といった変化を釣らなくてはなりません。
3、拡散性
三つ目は拡散性。遠投力を増すためにはどうしても練り込んだまきエサをダンゴ状にシャクで固めてまかないといけません。これが拡散せずに、そのままストンと海底に目がけて沈んでしまうと、その効果も半減してしまいます。
理想的な拡散性は空中ではシッカリとまとまってダンゴ状で飛び、海面に落ちた衝撃で拡散しながらゆっくりと沈下するというものです。「集魚力」、「遠投性」、「拡散性」この3つが重要な要素と考えましょう。