プロが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:下半身&体幹

プロが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:下半身&体幹

プロのトレーナーである筆者が送る「釣りに必要な筋肉トレーニング」第二弾。好評だった前回の「腕&手」編に引き続き、今回は「下半身&体幹」編をお届け。昨今の筋トレブームで見かけたことのあるトレーニングかもしれませんが、釣り人目線でトレーニング種目を解説していきます。モデルは前回に引き続き、海釣り大好き!『食べうごダイエット』を勧める菊地 将平トレーナーです。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・宇佐美 岳洋)

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うさみたけひろ

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釣りによる「脚」への負担

釣りの動作。間違いなく釣りで一番使う部位は「手」ですよね。と前回お伝えしましたが、釣りをするためには釣り場へ行きます。そして釣りをします。ポイントへ行くには、歩きますよね。

ときには水面のボイルを見つけると走るかもしれません。「脚」を使うことはごく自然のことかと思います。そして釣りをするのに立っていることはルアーフィッシングでは当たり前のこと。足場が悪いところ、船釣りでは踏ん張ることも多々。座って行うような釣りでもアタリから取り込みまでは足に力が入っています。そして釣り人は皆、口を揃えて言う「脚が疲れた」と。

下半身を鍛えて理想の釣行を

下半身を強化することで、釣行自体を楽に行えるようになります!釣り人なら少しでも長く、様々な場所で釣りをしたいと思うのは当然のこと。的確な筋トレで理想の釣行に近づきましょう。下半身の筋トレは週に最低2回、中1日以上は空けて行うこと。同じ部位のトレーニングは毎日行わず、運動と休養の繰り返しで強くなります。栄養も大事で毎日、体重1kg当たり最低1g以上のタンパク質が摂れることも重要です。

自重トレーニング

以下に紹介するトレーニングは「自重トレーニング」と言い、自分の体重を利用したトレーニングで、1set終わったら1分休んで2set目への繰り返しを合計3set行ってください。写真に示す「スタート⇔フィニッシュ」で1回とカウントし、理想は「脚がプルプルしてもうできない!」と感じる回数まで行うこと。最初のうちは「まあまあ脚を使ったな」という体感まで行ってみてください。

1.スクワット:脚/移動・踏ん張り

「スクワット」と聞くと、アントニオ猪木のイメージ!というのは我々の世代だけでしょうね。平成や令和生まれの子たちは誰を思い浮かべるのでしょうか?ちょっと気になります。

さて話を戻しますが、スクワットで使う筋肉は「下半身の総動員」です!さらには腹筋や背筋も姿勢を保持することに使いますし、ダンベル、バーベルを利用する方は腕や首もソコソコ使うのでほぼ全身運動になります。

スクワットは英語で”squat”と書き、和訳は「しゃがむ」。そう、基本動作は「しゃがむ」こと。「大臀筋(おしり)」「大腿四頭筋(もも前)」「ハムストリングス(ももウラ)」をトレーニングします。

プロが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:下半身&体幹スクワットを横から見て(提供:WEBライター・宇佐美 岳洋)

動作中は胸を張ったまま、足は肩幅に開き、しゃがみ切ったときはつま先の真上にヒザが位置するよう気を付けていきましょう!

プロが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:下半身&体幹スクワットを前から見て(提供:WEBライター・宇佐美 岳洋)

腹筋:体幹/踏ん張り・姿勢維持

「体幹トレーニング」という言葉自体を耳にする機会は多いと思います。雑誌の電車吊り広告にもけっこうな頻度で載っていたりします。

「体幹」とは頭、腕、脚を除く胴体部分のことを指し、魚なら頭と各ヒレを除いた部分のことです。いわゆる食べたときに美味しい部分のことですね。特にマグロならおなか側のトロ。

人間に話を戻すと、基本は「腹筋」のことをネタにして話していることがほとんどです。その腹筋のトレーニングを行うことで「体幹が安定する」というオチがベタなものです。

釣りの動作への効果は、「船釣りで揺れてフラフラする」「木や草が生い茂ったポイントで中腰の姿勢を強いられる」など、身体のバランス感覚が求められるときに発揮されます。体幹部分も下半身のトレーニングと同じ「自重トレーニング」を推奨しますが、腹筋は筋線維の回復が早い部位なので毎日行っても構いません。

1set終わったら1分休んで2set目への繰り返しを合計3set行ってください。

写真に示すポーズをじーっとキープして、理想は「腹筋がプルプルしてもうできない!」と感じる状態まで行うこと。最初のうちは「まあまあおなかに効いたな」という感覚まで行ってみてください。

2.フロントプランク 腹筋 引き締まったおなかをも目指して

使う部位は「腹直筋」と言うのが正式な名前。男性ならシックスパック、女性であれば縦線が入ることで喜びを感じることでしょう!

プロが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:下半身&体幹フロントプランクで腹直筋を鍛える(提供:WEBライター・宇佐美 岳洋)

頭~背中(腰)~おしりが一直線で、床と平行のままキープ、肩の真下に肘をつき、足は閉じた状態で頑張っていきましょう!

3.サイドプランク 腹筋 逆三角形ボディやくびれ作りにも

名の通りフロントプランクのサイド(横向き)バージョンです。筋肉は「腹斜筋」と言い、くびれ部分のことです。野球やゴルフのスイング、運転席から後部座席の荷物を取るときなど、上体をひねる動作で使われる筋肉です。

プロが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:下半身&体幹サイドプランクで腹斜筋を鍛える(提供:WEBライター・宇佐美 岳洋)

頭~背中(腰)~おしり~足が一直線でキープ、肩の真下に肘をつき、上側になる足を前に出した状態で頑張っていきましょう!

トレーニングはウソつかない!

「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」と言う本があります。「直観力・集中力が高まる」「精神がタフになる」など、筋トレがメンタル面に大きな変化をもたらすことが書いてあります。釣りに置き換えるのであれば「ボウズでもいかに粘れるか!」なんて共通することではないでしょうか?

トレーニングではウエイトと回数、set数と「数字の管理」があります。釣りでも、「水深何mのタナをとるか」「仕掛けのウエイトや釣り糸、針の号数」など数字を管理して釣果に結び付く部分もありますよね。

ただ、人間の身体は最低3カ月はトレーニングによる劇的な変化を望みにくいものです。もちろん劇的ではなくとも、来年の釣り初めに実感が少なからずあるでしょう!そして少し考え方を柔軟にして頂き、鍛え続けると薄着になる季節へ向けた準備にちょうどよい期間としていかがでしょうか!?

「トレーニングはウソつかない!」と文末に添えておきます。

モデルの紹介

今回協力を頂いたモデルは、友人の菊地 将平トレーナー。彼は海釣りが大好きで、名古屋で活動するフリーパーソナルトレーナーでもあります。ダイエットとしては、無理な食事制限はせず、「しっかり食べ、しっかり動き、しっかり寝る」という『食べうごダイエット』を推奨しています。

ただダイエットするだけでなく、姿勢改善をすることでよりスリムな体型になれるのが強み。また、健康的であるために必要な情報を健康ブログで発信中。【ショウの健康ブログ】

プロのトレーナーが教える釣りのための『筋力トレーニング』3選:腕&手から読む。

<宇佐美 岳洋/TSURINEWS・WEBライター>