冬は大型チヌが期待できる絶好のシーズン。初釣りでレコード更新なんてラッキーに恵まれることもあり得るのだ。今回はそんなチヌフカセ釣りの好場を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・秦厚治朗)
冬のチヌフカセ釣りは大型のチャンス!
私は年間釣行のほとんどをチヌ釣りに費やしている。大阪湾を中心にした関西方面のチヌ釣りでは、春の乗っ込みシーズンより、秋の落ち以降のシリーズの方が大型の食う確率が高い。12月から1月に釣り上げたチヌが最長寸の自己記録の方も多いと思う。
近年の温暖化の影響で、新年初釣りのシーズンがチヌフカセ釣りで、とても魅力的な季節の一つなのだ。
1、武庫川一文字
まずお勧めしたいのが、武庫川一文字だ。武庫川河口の東西に伸びる広大な(全長4.5km)垂直ケーソンで、大阪近郊からアクセスも大変便利な上、1時間置きに見回りの船が来るので非常に融通がきく。
外向きを沈め探りで
内向き、外向き、どちらも釣果は見込めるが、私のおすすめは外向き。大阪湾の堤防釣りでは珍しいほど複雑な潮の流れで、水深は垂直で測定すれば約5ヒロ半程だが、潮流が速く複雑なので仕掛けをなじませるのに苦労する。この苦労がチヌフカセ釣りマニアにはタマラナイのかもしれない。ウキを浮かせ釣るより、半遊動の沈め探り釣りの方が、勝負が早いように思う。
チヌが浮きやすく大型も有望
また、これも大阪湾の堤防釣りでは珍しく、まきエサの含有成分にもよるが、チヌが浮きやすい。なので、底狙い中心に組み立て、時々浮き気味で様子うかがいしてみると、面白い展開が待っていることもしばしば!
そして、もう一つの魅力としては、大型チヌのヒット確率が高く、50cmオーバーも珍しくないというところだ。
2、和歌山県紀ノ川河口
次に紹介するのは、関西方面のチヌフカセ釣りの冬の定番である、和歌山県紀ノ川河口の釣り場。
北風の風裏となり釣りやすい
右岸側は冬の北よりの風にめっぽう強く、川の土手が風裏を作り、風速10mほどでも釣りは可能である。向い風になる左岸では釣りが不可というのは言うまでもない。
和歌山港に注ぐ河口付近から最上流の六十谷堰までポイントは至る所に存在し、護岸にはいくつも無料駐車場があるのがうれしい!地元の方々が大切にしているチヌ釣り場なので、迷惑駐車やゴミ放置は絶対にしないよう心掛けたい。
放流で流れる時は休憩が吉
ここは極寒の水温一ケタ台でもウキがスパスパ入るので、水温の影響の心配など要らない。どのポイントも水深2ヒロほどなので釣りやすいが、上流からの放流で紀ノ川の流れが激流になった時は、しばらく休憩を挟んだ方が無難。必ず流れが止まる時が訪れるので、こまめにまきエサを絶やさず打ち、トロっとした流れになった瞬間を逃さないこと。流れが緩んだ瞬間アタリが連発する場合が多い。
居付きのチヌと和歌山港からソ上してくる2タイプがあり、ダブルでモノにできれば極寒でも二ケタ釣りは珍しくもない!
紀ノ川河口右岸
3、苅藻島周辺
釣り客少なく人気磯も狙える
最後は、和歌山県湯浅のなぎ丸渡船を利用した、苅藻島周辺での磯のチヌフカセ釣り。苅藻島周辺での磯チヌフカセ釣りは、乗っ込みシーズンが最高に人気であるが、秋の落ち以降のシーズンでは、不思議なことにチヌ狙いの方が少ない。乗っ込み時期では渡磯できないような人気の磯も、簡単に乗れるのが最大の魅力である。
もちろん、釣果の方は乗っ込み時期の20匹、30匹などの炸裂する釣りは期待できないが、じっくり狙えば二ケタも可能である。外道にグレやマダイも期待でき、非常に魅力のある、大阪からも近い磯チヌ場だ!
ポイントは船長に聞くのが一番
当然ポイントにより水深、狙う場所などは違うが、船長が親切に教えてくれるので安心。私のおすすめは、二のハエ、松の西、松の下、内ジロ、前ジロといったポイントだ!
<秦厚治朗/TSURINEWS・WEBライター>