波止から狙える根魚・メバル、ガシラ(カサゴ)、ソイは波止釣りにおいて最もメジャーな魚だ。そして、釣り物が少なくなる冬場では、ルアーで狙える貴重なターゲットになる。今回は年末年始にもってこいな根魚ポイントを、泉南エリアから3カ所紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・谷口墨人)
対象魚について
まずはターゲットとなるメバル、ガシラ(カサゴ)、ソイについて紹介したい。
メバル
岩礁帯やストラクチャー周りに生息している根魚だ。ガシラやソイとの違いは、根に張り付いて生活はせず、夜になると根から離れ、時にはベイトを追って回遊する。危険が迫った時には根などのストラクチャーに身を隠すので、そういったものが近くにあれば、メバルの好ポイントになる。活性が高い時には、表層狙いでバイトが多発する。基本は夜が狙い目だが、夜明け前後にバイトが多い時もある。
ガシラ
日中は穴の中に隠れていて行動範囲が狭く、近づいてきたり落ちてきたりするベイトを捕食する。日中の消波ブロックでは、落とし込みによる穴狙いが有効。石積みの隙間狙いもいい。夜になると行動範囲が広くなり、穴から出てきてストラクチャーの上に乗って、ベイトを活発に捕食するようになる。日中に反応がなかったストラクチャー周りのポイントでも、暗くなればバイトが出始める。
ソイ
泉南の波止周りで狙えるのが、ムラソイだ。近年、棲息数が増えている好ターゲットである。成長が遅く、20cmを超えれば良型となり、サオ抜けポイントでは30cmクラスの大型が釣れているようだ。縄張り意識が強く、一つの穴で大型の雄と雌のペアが釣れることもある。深い穴の中で、甲殻類やゴカイなどを捕食している。明るくなりだしたタイミングで活発に捕食するため、そのころが狙いめだ。
ポイント紹介
今回は泉南の漁港3箇所を紹介する。
1、西鳥取漁港
大阪府・泉南の西鳥取漁港は、昔ながらの閑静な漁港。ここには沖向きの消波ブロックと石積みの突堤があり、そこがポイントになっている。
・沖向き消波ブロック
波止の沖向きの消波ブロック帯がメバリングのポイントになっている。足元にも沈んでいて、その沖から際までの表層を探る。15cmクラスが主体で、20cmオーバーのメバルが交じる。25cmオーバーのタケノコメバルや、50cmクラスのシーバスがバイトしてくる時があり、ランディングネットは必携だ。
また、漁港の西側には石積みの突堤が数本あり、際に生えている海藻周りでメバルが狙える。ここでも15cmがアベレージサイズで、20cmクラスが交じる。また、石の隙間のできるだけ狭くて、深い穴にワームを落とし込んでやると、ムラソイがバイトしてくる。落とし込み釣りは、干潮時が狙いやすい。
西鳥取漁港
2、樽井漁港
泉南の樽井漁港は、埋め立て地の沖向きの消波ブロック帶がメバリングのポイントになっている。埋め立て地の北側は、水深があり、メバルの隠れ家のシモリがあるので、狙いのポイントだ。18cmクラスが主体で、20cmオーバーもよく交じる。
ここでも、シーバスがヒットする時がある。なお、南側に行くほど浅くなり、砂気が多くなるので、メバルの魚影はだんだんと薄くなる。
ボトムや消波ブロックを探れば、ガシラやムラソイがバイトしてくる。
男里川尻の石積みの波止は、水深は浅いが、満潮時にメバルが狙える。足元のシモリ際でバイトが多く、斜めに投入して、シモリ際をタイトに狙うといい。また、波止の先端には沈みブロックがあり、その周りも好ポイントだ。18cmがアベレージサイズになっている。ここでも石の隙間にワームを落とし込んで行くと、ムラソイがバイトしてくる。
樽井漁港
3、深日漁港の小突堤
泉南の深日漁港は、波打ち際まで階段状になっている足場のいい護岸で、数本の小突堤が護岸から延びている。小突堤からは釣りやすいが、足元は滑りやすいので、スパイクシューズは必携だ。
沖向き一帯にシモリがあり、ガシラの濃いスポットだ。ガシラ狙いは日中こそ期待できないものの、夜になると穴から出てきてベイトを捕食するので狙い目である。2g程度のジグヘッドにワームを装着し、ボトムバンビングさせながらシモリの上にいるガシラを狙っていくのが、キモだ。
表層から中層をワームで探っていくと、メバルやアジがバイトする時があり、ワームゲームを楽しめる。
<谷口墨人/TSURINEWS・WEBライター>