12月22日は冬至。天気予報を見ていると雪だるまが増え、いよいよ冬本番だ。
明日の朝は釣果で天皇誕生日のお祝いができるように、私はとっとと仕事を終え、帰宅後シャワーを浴びて体を清め、道具を愛車に乗せてスタンバイOK。
活きエビの夜釣りに挑戦
家内からは「夏じゃないのにシャワーを浴びてからアウトドアとは自殺行為ですよ」ときつい一言をもらったが、助手席には熱々のお茶入り水筒とお弁当、吸水タオル一式が。
うれしいものだ。
地元でエビを採取した後、愛知県常滑市の大野漁港に到着した。
風も波もなく、何年かぶりのナギの状態だ。
しかし寒いので防寒対策は万全に。
前回11月18日の釣行の反省点は、まずまずサイズの獲物を3度もバラしてしまったこと。
獲物と戯れるのは軟らかいサオの方がいいが、確実にタモの中へ手繰り寄せるのはシーバスロッドがベストだろう。
クロダイ用の長ウキ2号のトップにケミホタルを付けて潮に流す。
釣りスタートだ。
周囲ではシーバスがちらほら
堤防の反対側の波消しブロック横や灯台前ではルアー釣り師が何人か投げ込んでおり、こちらから見るとシーバスが上がっているようだ。
矢田川の堤防先端にはルアーでマゴチを狙う釣り師がいたが、3時間ぐらい粘ってエイ1尾で帰っていった。
3時間以上、活きエビやイシゴカイを付けて投げ込むがアタリひとつない。
間もなく丑三つ時のド干潮。
川の中ほどの底が見えるほど潮が引いてしまったので、真夜中のお弁当タイムを楽しむことにした。
そしてヤツは現れた
午前4時すぎ、堤防先端に移動して勝負をかける。
対岸は灯台横の釣り師1人だけ。
適宜エビをまいているが、流しているウキの方向にたどり着いているだろうか。
午前4時30分すぎ、ウキ下1ヒロで20mほど沖に流されていたウキが海中に姿を消した。
正体は分からないが、ミチイトを引っ張ってサオが曲がればバトルスタートだ。
サオで聞こうかと思った瞬間、ミチイトが一直線に張った。
「今までにない重さ」を感じる。
新品のPEラインなので切れることはないだろうが、ミチイトは出ていく一方だ。
リールのブレーキを駆使し、獲物に主導権を与えずボチボチとハンティング。
サオは弧を描き、限界かと思えるほどミシミシと泣き耐えている。
ミチイトが出たり入ったりの繰り返し、さらに何度もエラ洗いされたが、15分ほどのバトルの末にやっと化け物がタモに入った。
重くて片手では持ち上がらない。
うれしさ100倍、あ~重い。
仕留めたのは、体長1m近く、重量は楽に5kgを超えるスズキだった。
連続でヒット
その後も同じポイントに仕掛けが流れるように何度も何度も潮に合わせて投入する。
もちろん1投ごとに新しいエサにチェンジした。
先ほど獲物をゲットするために大きな音を立てたにもかかわらず、何事もなかったようにウキが海中に姿を消した。
今回は間髪入れず思いきりシャクリ上げると、ラッキーなことに獲物がハリに乗った。
私が立つ堤防先端に向かってくるのか楽にリールが巻ける。
その分、イトがたるんでいるとハリを外されてしまうので、先ほどのバトルより慎重なやり取りでタモへと手繰り寄せる。
堤防近くでエラ洗いされたが、なんとかゲットできた。
釣友の木内君に記念撮影してもらい、メジャーで検寸すると92cmの超大型スズキだった。
冬のスズキも美味しい!
帰宅途中、高砂屋に立ち寄って大将に釣果報告。
1年のお礼も兼ね、発泡スチロール内で生かしておいた元気なスズキをプレゼントした。
帰宅後、スズキの刺し身と魚卵の煮付けをつまみにして、天皇陛下の誕生日と釣果を祝って乾杯。
家内は包丁にこれほど脂が乗ったスズキは初めてだったとびっくりしていた。
奥さんへ、今年も魚の調理ありがとう。
名鉄・大野町駅から徒歩約5分。
<週刊つりニュース中部版 APC・永井博文/TSURINEWS>