近年流行しているハゼをクランクベイトで釣る「ハゼクランク」。その大会で優勝することができた。総合年間優勝も獲得し、初代ハゼクラキングになることができた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版・吉田光輝)
「Hz-1GP(ハゼワングランプリ)へ参戦!
「Hz-1GP(ハゼワングランプリ)」とは令和元年から本格スタートした大会。クランクベイトを使い、陸っぱりから釣ったハゼ3尾の総重量で競い合う。
今年は江戸川放水路大会と外房九十九里大会を行い、総合得点上位10人が江戸川放水路決勝大会に進んだ。競技時間は3時間。活かした状態で検量するのがルールで、釣った後もエアーポンプや水換えなど魚へのケアが必要。検量後は持ち帰って食べてもよし、リリースしてもよし。
タフコンディションの中ハゼを探す
決勝は10月20日(日)。台風で1週間延期になったとはいえ、まだ影響は残っている。波打ち際は濁りが強い。水はよくなく「1尾釣れれば優勝できるのでは?」というくらいタフコンデイション。
どこを狙えばいいのか迷ってしまう。川の上流部は淡水が多く塩分濃度は低い。その影響でハゼの戻りが遅くなっているはず。
「汽水域を好むハゼは塩分濃度が濃い河口域に流されているのではないか」と予測してそちらに向かう。会場から15分ほど歩かないといけない。短時間勝負なのでリスクはあるが、釣れない近場より釣れる遠距離に賭ける。 周囲をよく観察して細かい立ち位置を決定。
魚がルアーにいち早く気付くように、なるべく水が澄んでいる所を探す。小さくてもカケアガリがある所、杭や岩があるとプラス要素だ。
ストラクチャー絡みでヒット
手前の水深80cm以内を扇状に探っていくとすぐに反応がでて、小型ながら2尾キャッチ。リミットメイクを目指して引き続き探る。反応がなければ5mほど立ち位置をずらして、同じように攻める。
水深1m以上ある沖目を、ディープ系クランクとシールオモリを貼ってシンキングにしたクランクで探るが反応は薄い。手前のみに絞ってランガンすることに決める。波打ち際は見切られる事が多く、追ってくるがなかなかヒットまで持ち込めない。
カケアガリや小さな岩、貝殻などのストラクチャーになる物に差しかかった時にルアーをストップ。クランクが浮き上がった瞬間、反転しながらヒット。魚が攻撃を仕掛けるための壁を意識して止めると、見切る前にバイトする。リミットメイクの3尾はそろった。後は良型をゲットしたいところだ。
杭周りで12ヒット7キャッチ
ひと通り探って反応がない場合は、少しずつ移動をするランガンスタイルが絶対的に有利。見逃せないのは杭周り。杭の根元が若干掘れている事があり、そこにハゼが身を隠していたり、杭自体にくっついていたりする事がある。杭と杭の間にキャストしていき、杭を越えたらストップ。
「魚にルアーを気付かせてからストップ~浮き上がり」でヒットさせていく。大きな岩などの時も同じ方法で仕留める事が可能だ。変化がある場所に身を隠している可能性が高い。ストラクチャー攻めの狙いが当たり、12ヒット7キャッチでサイズの入れ替えができた。
白濁しているような濁りは水がよくない。青潮のような状態になっていて酸素量が少なく、水がよどんで臭い。こういった場所は魚が少ない可能性が高い。水が入れ替わっている所に移動しよう。水がいい所は、魚がルアーを追ってくるのが見える。活性が高ければストップでヒットさせる事ができる。
「ハゼクラキング」の称号を手に!
タイムリミットの30分前に検量会場に戻る。続々と帰って来た参加者に話を聞くと、かなり厳しかったようだ。リミットメイクできたのは2人だけ。なんとか決勝戦で優勝する事ができた。同時に総合年間優勝も獲得する事ができたので初代「ハゼクラキング」の称号を得た。
会場では和気あいあい笑いが絶えなかった。この大会は親子やカップルの参加者もいて、老若男女問わない。プロレベルの参加者がいるので、上級者の話を直接聞けたりテクニックを間近で見たりする事ができる。来年も開催される予定。気になった人はぜひ参加してほしい。
<週刊つりニュース関東版 吉田光輝/TSURINEWS編>