今年も石川県白山市を流れる手取川のサケ有効利用調査に参加してきた。夏の間に調査員の申し込みを実施し、11月10日に当選。今回も釣行前日の朝から出発し、観光しながら現地には夜に到着。受付には前日の夜から並ぶ強者もいたが、私たちは車の中で宴会を楽しみ、朝を待った。
中州にて実釣開始!
朝目を覚ますと、受付にはすごい行列ができていた。
私たちは最後尾近くで受付を済ませ、河原に向かうとすでにポイントは満員状態。
下流部の釣り人がいないポイントに入って、開始時間の午前7時を待った。
開始の時間になり釣りを始めると、数投で係員から調査エリアを外れていると指摘があった。
そこで係員にポイントを相談すると、2日前から渡れるようになった中州がいいと教えてもらい、大きく移動した。
中州にも多くの釣り人がいたが、運よく狙っていたポイントに釣り人の姿はない。
ここは流れの遅いプールから浅瀬に変わる所で、分かれた流れが再び交わるポイントでもある。
さらにサケがソ上してくる道筋に入ることもできた。
毎年様子が変わる手取川、昨年の実績は役に立たない。
現地に来てポイントを読み、流れからサケが釣れるポイントを推理するのも、この釣りの楽しみだ。
今回準備したタックルは、ロッドが『ダイワラブラックス96ML/DAIWA』、リールはダイワの3000番台、ラインはPEラインの1号、リーダーはフロロカーボンラインの5号50cm、ルアーはスプーンにタコベイトスタイルで、重さを15~25gまで準備して、流れと水深の変化に対応しようと考えた。
釣りを始めると、所々でサオが曲がる釣り人の姿が確認できたが、今年は釣れる人の姿が少ないようだ。
ポイントの差が明確に出ているようだ。
根掛かりかと思いきや……
私のすぐ下流の釣り人は連続ヒットなんてこともあったが、私には全くアタリがない。
川底付近を探り続けていると、11時ごろに根掛かりのような衝撃がロッドを襲った。
最初は本当に根掛かりだと思い、ロッドを強くあおっていたら激しい引きでロッドが満月のようにバットから曲がった。
突然暴れだしたサケが、リールからラインを引き出していく。
下流に走られたら取り込めないので、少しずつドラグを締めて走りを止めようとするが止まらない。
ラインブレイク覚悟で強引にやり取りし、流れの遅い分流に引き込んでそのまま陸に引き上げた。
1年ぶりに再会したオスのサケは、唇に傷がある巨大な強者。
フックもファイトのすごさを物語るように伸びていた。
私は釣れたのでそのポイントを友人に譲り、別のポイントを見て回ったが、いいポイントはあまりなかった。
今年のサケ釣りは、ポイント選びが大切なようだ。
友人にポイントを譲って2時間、時々近くの釣り人がサオを曲げることはあっても、サケの群れがソ上してきて下流から釣れてくるということはない。
釣りをしていてサケがソ上する姿を確認することもない。
例年に比べてサケのソ上が少ない気がした。
釣り続けていた友人はクランクベイトを使い、午後1時ごろにヒット。
2人で1尾ずつ釣り上げて、午後2時ごろに今回の有効利用調査を終了した。
今年のチャレンジはもう無理だが、興味のある人は来年申し込んでみてはいかがだろう。
<週刊つりニュース中部版 APC・伊藤孝一/TSURINEWS編>
手取川サケ有効利用調査実行委員会