今年の初夏にブレイクしたスーパーライトジギングは、なんといってもアタリの多さとスリリングなファイトが魅力。晩秋にさしかかった今でも楽しめると聞き、愛知県蒲郡市の西浦漁港から出船する隆盛丸を訪れた。
ひと流し目からヒットコール
今回の釣行日は11月8日。
前週の1日と5日にも隆盛丸はスーパーライト便で出ており、やはり多種目多数のヒットに恵まれていたとのこと。
「初夏のメーンターゲットはイサキだったが、今は?」と牧原船長に聞くと「根魚と青物」との答えが返ってきた。
ブログを見ても、太平洋側では貴重なキジハタやオオモンハタが多く上がっており、アマダイやスマなどレアなゲストも釣れている。
また、青物ではハマチが多いが、カンパチやワラサも出ており、スーパーライトのタックルでは苦労しそうだ。
午前7時前に出船し、一路大山沖を目指す。
1時間強で到着し、まずは40mラインから流していくこととなった。
船長の話では、主に40mラインの浅場と70mラインの深場の漁礁帯がポイントになるらしい。
どちらも青物や根魚は狙えるが、アマダイは深場で上がったとのこと。
まずは浅場なので、各自40~50gのジグをセットして落としていく。
アタリの多さが魅力のスーパーライト、やっぱりひと流し目から船中でヒットコールが響く。
上がってきたのはサバフグやカサゴなど。
そして、右舷胴の間の可児さんのロッドが大きく激しく絞り込まれ、40cmほどのカンパチが姿を見せた。
さらにトモの武山さんにも青物らしきヒット。
カンパチかと思ったが、これは45cmほどのハマチだった。
このサイズのハマチでもタックルがタックルなので、ファイトはとにかく面白い。
潮は動かないが、続々ヒット!
続けて船中では、ホウボウやキジハタなどが次々取り込まれていく。
船長は「潮が動かんから渋い!」としかめっ面だが、これだけヒットがあれば十分楽しい。
特に可児さんは絶好調で、タングステンジグの40g前後を使って次々ヒット。
良型のオオモンハタにヒラメの3連発まで披露し、独走状態に入った。
右舷ミヨシに入っていたバスディの川島さんは、スーパーライト用のプロトジグでキジハタ連発。
70mラインの深場に移動しても潮が動かないのは変わることがなく、船は微風で少しずつ流れるだけ。
浅場に比べてややヒットのペースは落ちたが、それでも根魚やホウボウはポツポツ顔を見せる。
動かぬ潮に牧原船長は再び浅場への移動を決断。
残り2時間となったところで、40mラインに舞い戻った。
ビッグヒットの正体はまさかの
そして再び次々曲がるライトロッド。
専用ロッドがほとんどない現在、主に使われているのはイカメタルロッドやティップランロッド。
ラインはPEラインの0.6~0.8号で、リーダーは3~4号。
青物が多い秋は、PEラインの0.8号にリーダー4号がお勧めだと牧原船長は言う。
そしてドラマが起きる。
左舷ミヨシにいた神谷さんにビッグヒット。
スリリングなファイトを制してネットに収めたのは、81cmのブリだった。
このタックルでのブリは想定外だが、無理さえしなければブリでも獲れることが証明されたシーンだった。
そして、常連のマニア田中さんに特大のトラフグがヒットし、午後1時にロッドオフ。
船長に言わせれば「先週より全然ダメ」とのことだが、船中釣果はハマチ12匹、カンパチ2匹、キジハタ7匹、ホウボウ15匹、ヒラメ8匹にチダイ、カサゴ、オオモンハタ、サバ、トラフグ、サバフグ、エソなど締めて12魚種。
とにかく「楽しかった!」のひと言に尽きる一日だった。
ポイントが大山沖なので、これから天候に左右されることが多いと思うが、船長はスクランブル企画するかも…とのことだ。
隆盛丸