少し前までサワラでにぎわっていた伊勢湾ジギングだが、アジやカマス、ツバス(イナダ)など夏のターゲットが多く現れ、大物から小物までにぎやかに楽しめるようになってきた。そこで7月23日、愛知県・南知多町片名漁港から出船のみやけ丸に乗船し、夏の伊勢湾ジギングを楽しんだ。
(アイキャッチ撮影:週刊つりニュース中部版編集部)
まずはエギタコ釣りから
午前5時半、片名漁港に到着すると、久しぶりにみやけ丸のムッシュ船長と再会。あいさつもそこそこに船にタックルを積み込み、そそくさと出船となった。
この日のプランを聞くと、まず終盤戦にさしかかっているタコを狙い、その後SLJでツバス、タイラバでマダイ、ジギングサビキでカマスやアジを狙うとのこと。
早速強めのベイトタックルに、25号のオモリとタコエギ2つほどをスプリットリングで取り付ける。
港を出て10分もしないうちにポイントに到着。水深は10m足らずの浅場だ。
周りにはタコ狙いの船がいっぱい。ピークにはもっと多かったらしいが、タコの釣果の下降に比例して徐々に船の数も少なくなっているようだ。
ひたすらシェイクとステイで狙うが、予想以上にタコの反応が乏しいため、早々に見切りをつけたムッシュ船長から「カマスを狙います」とアナウンス。やはり浅場のカマスポイントを目指す。
カマス入れ食い
水深10mほどのポイントに到着すると、早くも反応を見つけた船長から「どうぞ」の合図。
するとジグの着底を待たずに穂先が震えた。ゆっくり巻き上げてくると、25cmほどのカマスだ。周りを見ると、まさに怒涛の入れ食い。ジギングサビキはもちろんジグにもヒットし、1投1匹どころか1投3匹は当たり前。
これにアジやムツ子も交じり、あっという間にバケツはいっぱい。ムッシュ船長も参戦し、あっさりと3連でカマスを抜き上げた。
船長はナイフを出して素早くカマスを開きにし、網で干して即席干物まで作る。十分に土産を確保したところで、次はタイラバでマダイ狙いだ。
お次はタイではなくサバ祭り
水深は25m前後で、シンカーの重さは75~90gを使う。
「苦戦すると思うよ。」と言う船長の言葉通り、なかなかアタリが遠い。一時は好調だったマダイだが、やはり伊勢湾、日ムラが激しいようだ。
それでもミヨシで塩焼きサイズが上がり、期待が膨らんだと思ったら周りにトリヤマが発生。素早くジグを落とすと、その途中でラインがフケた。
走りまくって上がってきたのは、予想外のサバ。しかも40cmクラスのプリプリなヤツだ。
さらにジギングサビキを投入した人には2連、3連でサバが掛かり、またもや船上はパニック。30cm級の中サバから大サバまで、フィーバーは20分ほど続いた。
クーラーもにぎやかになったところで、船長から「ツバス行きます」とアナウンスがあった。
SLJを満喫
内湾のポイントに移動すると、早々に青物のボイルが見える。
スーパーライトのタックルにTGベイト45gをセットし、前方にキャストして広範囲を探っていく。やはりシルエットが小さめのジグが有効なようで、巻きでもフォールでも次々ツバスが食ってくる。サイズは30cmそこそこだが、そこは青物だけに強烈な横走りは親譲りだ。
ミヨシではビッグホウボウが上がり皆十分楽しんだところで、ラスト1時間は再度タコを狙うことになった。
エギタコでマダコ2kgリベンジ
朝とは違うポイントに入り、朝と同じタコエギ+オモリを落とす。すると、まずロッドを曲げたのは船長。
800gクラスのおいしそうなタコを抜き上げた。
朝と違って活性が上がっているようだ。続けて私にも800g、ミヨシでもトモでも立て続けにタコが取り込まれる。
そして圧巻はラスト10分で上がった2kg級の見事な大ダコ。
有終の美を飾ってこの日の釣りが終了した。
日替わりでターゲットが変わる伊勢湾ジギングだが、タコはそろそろ終盤。この記事が公開されるころには伊勢湾ジギングバトルが始まっており、マダイやサワラ、青物に状況次第でタチウオも狙っていくことになりそうだ。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>