ここ最近釣りに行くと見かけるのが、おじいちゃんがお孫さんを連れて釣りを楽しんでいる風景。お孫さんがおじいちゃんに習い一生懸命釣り、また釣った魚をバケツに入れてじっくりと魚を見ている。今回はそんな夏休みにファミリーで楽しめる「ちょい投げキス釣り」について紹介したい。
(アイキャッチ提供:週刊つりニュース西部版APC・鶴原修)
狙うポイント
狙うポイントはズバリ「海底が砂地の所!」。
黒く見えるような場所は岩や藻が生えている所なので仕掛けのロストに繋がる。
では、砂地でもどんな場所がいいのか?
キスのお食事タイム、早朝や夕方などは浅場や砂地の場所であれは大抵どんな場所に投げても釣れるが、日が昇りだんだん釣れなくなった場合には、周りを見渡し砂地でも少し海の色が濃く変わっている場所は多少深くなっている証なのでそのポイントを狙う。深くなっているポイントにはエサも溜まりやすくなることから、キスの最高のポイントといえる。
また、護岸などで足元が砂地の場所は意外と足元を狙う釣り人も少ないことから狙う価値あり。
ちょっとした河川の河口付近でも砂地の場所も多く、足場の良い護岸から釣りができる場所もたくさんあり、数が釣れるポイントとしてもってこい。
エサの付け方
ゴカイをハリにつけるときゴカイの頭をハサミで切るか、一度手でゴカイの頭をちぎってからちぎった切り口からハリ先に刺し、その後ハリ先に向けてゴカイを下から上に何度かに分けて押すようにつけるとハリにも刺しやすく、またキスの食いがよくなるのでお勧め。
ハリ先からエサを垂らす長さは1~2cm程度が仕掛けを投げるときにゴカイが切れたりせずに投げることができる。
投げ方
仕掛けを作りエサもハリに刺すといよいよ仕掛け投入へ。
この時注意しなければいけないのが小さな子どもがいる場合は、「投げるよ!」など声をかけて周りに人がいないか確認して投げること。
子どもが投げる場合も必ず声をかけるようにしよう。
ラインを人差し指の第一関節で引っかけ、リールのベールを起こして(ラインがフリーで出ていくようにする)サオを後ろに振りかぶり、投げる目標に対して真後ろに仕掛けがいったところでサオを目標方向へ。
人差し指に掛けていたラインは、サオが斜め45度くらいにきた時点で離す。このとき仕掛けが上に飛んでいくようなら人差し指を離すタイミングが早過ぎで、ライナーで足元近くにしか飛ばない場合は指を離すタイミングを遅らせる。
最初は「仕掛けをあの辺りに置く」ようなイメージでゆっくりとした大きな動作で投げるようにすると、だんだんコツが分かってくる。
2つの釣り方
投入後、仕掛けを沖に置いてキスからのアタリを待って釣るスタイルか、ゆっくりと仕掛けを引く(サビく)スタイルの2通りがある。
置き釣り
まず沖に置いておくスタイルだが仕掛け投入後、ラインが弛んでいてはキスからのアタリが分からないので、余分なラインを巻き取り仕掛けからサオ先までのラインが一直線になった状態で待つ。
アタリはキスやほかの魚がエサを食うとサオ先が「プル、プル」と揺れるので、ひと呼吸置いてからサオを立てるように軽くアワセを入れて巻き取りにかかる。
この釣り方は簡単だが風の強い日にはアタリが分かりにくいこともある。
引き釣り
次に引き釣りだが仕掛け投入後、余分なラインを巻き取りサオを立ててリールをゆっくりと巻いてアタリを拾うか、サオを横に構え1mくらいサオでゆっくりと動かして(引いて)弛んだラインを素早く巻き取りアタリがなければ繰り返す。
サオを立ててリールを巻くバージョンは2秒かけてリールのハンドルを1回転する要領で、エサがずっと逃げているようなアピールの仕方で狙い、サオを横に倒して狙うバージョンは引くスピードに変化をつけて砂底の凹凸の凸の部分の上部をオモリが擦るようにして砂ぼこりを立ててエサの存在をアピールする。
その後、2秒程度エサを止めて食わせる間を作ってアタリに備え、アタリがなければ再度引く。この時の注意点は、あまり速いスピードで引くとオモリが浮き上がり砂底を擦ることができないので、引いているときに底を擦っている感覚を感じながら引くとよい。
キスはエサを見つけると後ろから追随し、エサを食ってからは魚体を反転させて逃げようとする。なので、子どもにはエサを食ったアタリがダイレクトに伝わる引き釣りがお勧めだ。
この時期は気温も高いので釣れた魚はおいしく食べるために釣ったあとはすぐにクーラーボックスに入れよう。