サカナの中には鳴き声を出す種がいる。その鳴き声が名前の由来になっているものもいる。でも、声をだす魚は実は結構いるって知ってました?今回は、定番の「鳴くサカナ」から鳴くことに気付かれていない意外なサカナまで、一挙7種を紹介します。
フグ
波止釣り、投げ釣り、船釣りなど様々なシチュエーションでお邪魔しにくるフグ。釣り上げると膨らんだ状態でブーブーとかチキチキと鳴き始める。これは歯を擦り合わせて出している音で、フグの仲間は大体この方法で鳴いている。
釣り上げた後にブーブーと鳴かれると「文句を言うなら掛かってこなければいいのに」という気分になる。
イシモチ
「鳴くサカナ」の定番、イシモチ(グチ)。浮き袋を鳴らしてグウグウと愚痴を言うからグチとも呼ばれるようになったらしい。イシモチという名前も頭の中に耳石(じせき)があることからきているそう。色々と特徴の多い、個性的なサカナなのだ。
ホウボウ
釣り上げるとホーボーと鳴くことが名前の由来と言われている。グチと同じく浮き袋を使って鳴らしており、この浮き袋は「鳴き袋」とも呼ばれ、珍味として食されることも。
相当な食通でなければ食べたことがなさそうな鳴き袋、ぜひ釣り上げたら食べてみてほしい。
スズメダイ
スズメダイはグググという音で鳴くが、あまり知られていない様子。イシモチやホウボウと比べるとインパクトがないためだろうか。釣り人には外道としてよく知られており、食べると美味しいようだが、あまり脚光の浴びることが少ないこのサカナ。今後、食味も含めてレポートしてみたい。
クマノミ
一転して脚光を浴びまくりのサカナが登場。カチッ、カチッと歯を鳴らして縄張りに入ってくる外敵を威嚇する。和歌山ではトンボダイ、高知ではハチマキ、チンチクリ、愛媛ではヤハゲと関西圏に地方名が多くあり、このエリアになじみが深いことがうかがえる。
カワハギ
フグの仲間であるカワハギも鳴くのだが、あまりそのイメージはないように思われる。ギッ、ギッという歯を擦り合わせる音を出すが、カワハギ釣り師は手返しに夢中になり、初心者はその変わった風貌に見とれて耳に入らない。もう少しカワハギの声に耳を傾けてみてもいいのではないか。