6月1日(土)、関東周辺の主要アユ河川が一斉に解禁を迎えた。私が1日に必ず釣行するのは神奈川県西部を流れる箱根・早川だ。
箱根・早川へ
20年以上前、芦ノ湖で魚がまったく釣れず、ふもとの早川に立ち寄ってチンチン釣りをしたのがアユ釣りを始めたきっかけ。釣れても釣れなくても、アユ釣り開幕の地として、年間10回以上は入川する。
同川の解禁日は、夜明けとともに竿を出すのがつねだったが、起床すると空は明るい。すでに5時を回っている。早々に車に乗り込み、同川に向かう。
午前中で14匹
漁協直営オトリ店で年券とオトリを購入し、川を見て回る。チンチン釣り師は多いが、トモ釣りはポツポツ。そこで、空いていた入生田地区の太閤橋下流に入川する。入川時は気温21度、水温は18.5度。平水、濁りなしのコンディションで、青ノロがつき始めている。
気がかりなのは、魚の姿は確認できるものの、底石にハミ跡がない。ここはそれでも釣れる、野アユは青ノロの上からガンガンハんでいるのが定石なのだが、すこし不安を抱えながらの解禁になった。
不安は的中。養殖オトリにハナカンを通して流れに送り出すが、1時間たってもアタリなし。
やっと掛かったのは、太閤橋上流に移動した11時すぎ。16cm級の追い星ひとつの魚だが、掛かったことが大事だ。オトリが変わってからはコンスタントに掛かりだし、13時までに14匹を手中にしてランチタイム。
山崎地区で入れ掛かり
休憩後は上流の山崎地区に移動。釣れていないのか人は少ない。
「釣りやすいポイントはすでにオトリが入っているだろう」と思い、背バリを打って、オトリが止まりにくそうな場所を中心に探っていく。すると、1ポイント1匹で釣れる。段々瀬の落ち込み上の流れ出しではかならず野アユが追ってくる。
さらに上流に向かい、山崎の吊り橋下までやってくると、橋下のトロでは魚が盛んにハんでいる。追い気はなさそうだが、試しにオトリを入れてみると、どこからともなく黒い影が強襲、水中で閃光が走った。引き抜くと、丸々と太った17cm。二重追い星を付け、ヒレは真っ黄色だ。
通りすぎようとしたポイントで激しい入れ掛かりが始まった。わずか1時間で37匹。だが、局所的だったようで、その周辺ではぽつりぽつり。群れが溜まっていたのだろう。
湯本地区で追い釣り
車まで戻り、野アユをオトリ缶に移して、湯本地区まで遡行する。
湯本地区では、魚影、ハみ跡ともに確認できなかったが、所々で跳ねている。そこで、過去よく釣れた場所を中心にオトリを入れていくと、13~15cmの小型がポツポツ釣れる。湯本大橋から三枚橋下流までのエリアで、白泡下には野アユが着いていた。