年号が平成から令和に変わった。アユ釣り自体も変わるということはないが、これからトモ釣りを始めたい、楽しみたいと言う人にサオや仕掛け選定、釣行河川の選択、釣り方など注意点を紹介したい。
川の選び方
初心者が川を選ぶ際の目安は、まずは比較的安全な小規模河川から釣行計画を立てた方がいい。川幅が狭いため、サイトでアユの動きが確認しやすく、掛かるタイミングなども勉強しやすい。
根掛かりしても立ち込んで外しやすく、オトリの回収なども比較的容易に行える。オススメ河川は三重県の宮川上流や大内山川。両河川とも女性的な河川で、宮川上流は放流オンリーの河川だが放流量は多い(4500kg予定)。大内山川は放流2480kgで、天然もあり終盤まで楽しめる。
まず釣り始めは、養殖オトリからスタートがほとんどのため、いきなり流れのキツイ瀬から始めるのではなく、オトリが自力で泳げるポイントからスタートする。最初は動きが悪い養殖オトリだが、数分で流れや川の状態に慣れてくるから、むやみやたらに引っ張らずまずは我慢しよう。
この作業をおろそかにすると、1匹目の野アユが釣れるまで時間がかかり、循環の釣りが成立しない。オトリ購入は一般的に2匹だが、2匹でないといけないルールも存在しないので、自信がなければ数匹購入してもいいと思う。
ポイントは5分で見切ろう
1匹目で掛かりどころが良ければ(背掛かりなど)、オトリ任せでアユがアユを連れて来てくれるパターンになり、釣れたアユの数のストックも増えてくる。狙っていないポイントにダイレクトに投入したり、少し流れのキツいポイントを狙ったりしても面白い。
同じポイントで5分ぐらいを目安として、掛からないならオトリを回収して逆バリの状態などハリを点検する。そして自分の立ち位置を変えて、オトリを泳がせるラインも変える。
それでも掛からなければ自分に釣れるアユがいないと割り切り、ポイントを変わろう。
ハリ交換は忘れずに
一番の野アユとの接点であるハリ交換も忘れてはならない。釣りは面倒くさいことをすることが必ず釣果アップにつながる。慣れてくればオモリ、背バリを使用すると、ノーマル仕掛けとは違うトモ釣りが楽しめる。
マナーを守り気持ちよく釣ろう
トモ釣りは開始や納竿時間などの決めごとはないが、ポイントでの他の釣り人とのトラブルもなきにしもあらず。他の釣り人との間隔は、解禁日の混雑時以外は最低上下サオ2本以上空けることがマナーだ。
小河川は特に狭いポイントに釣り人が集中することが多い。せっかくの楽しい遊びがトラブルで気分の悪い一日にならないよう、先に入川している釣り人に必ず声をかけ、入川してもいいか確認してから入川することも忘れないようにしていただきたい。
アユの健康にも気を配ろう
最近は釣り以外のモラルとして、アユ疾病まん延防止(冷水病対策)についても注意が必要だ。まず釣ったアユ、オトリアユは必ず持ち帰る。他の河川でオトリアユとして購入したアユ、他の河川で釣ったアユはオトリアユとして持ち込まない。
使用後の釣り道具は、十分に乾燥消毒する。
今シーズンからトモ釣りを始めてみようと思う人は、ぜひともチャレンジしてみてほしい。
<週刊つりニュース中部版 武田英敏/TSURINEWS編>