世界中には様々な世界一があり、魚の世界にも存在します。今回は世界一小さい魚と世界一大きい魚について生態などもまじえて比較してみました。
世界一小さい魚
現在、世界で一番小さい魚としてギネスに認定されているのが、『ドワーフフェアリーミノー』というコイ科のお魚です。
皆さんは世界一小さいと聞いてどれくらいの大きさの魚を想像しますか?
5cm?
3㎝くらい?
いやいや聞いて驚くなかれ。
なんと世界最小の魚は大人の成魚になっても最大で1㎝程度なんです。しかもメスにいたっては、なんと
0.8cm!
成魚で1cm以下のお魚がいることに驚きですよね。
メダカの赤ちゃんは生まれてから1ヶ月で1㎝位になりますので、そこから考えても『ドワーフフェアリーミノー』がどれだけ小さいか分かるかと思います。
ドワーフフェアリーミノーは酸性好き?
このお魚の驚くべき点は小ささだけではありません。
その生態についても、他の魚と比べてもかなり特異な点があります。ポイントは生息している地域の水質です。
この魚はインドネシアのスマトラ島の泥炭湿地帯に生息しています。
泥炭湿地とは、動植物などの遺骸が水に浸かったまま分解されずに堆積し、有機物からなる泥炭、森林、水である沼の3つの要素から 成り立っている土地のことです。
この泥炭湿地には多くの二酸化炭素が貯蓄されており、その水質はなんとpH2~3なのです。
通常の水道水はpH7の中性となっており、海水は弱アルカリ性のpH8.1とされています。
pHは数字が小さいと酸性、数字が大きくなるにつれてアルカリ性になっていきます。そう。ドワーフフェアリーミノーは酸性の世界に住んでいるのです。pH3がどれくらいか身近なもので調べたところ、なんと【レモン】と同じくらいでした。
小さい体なのにとても過酷な環境を生きている、非常にたくましい魚だということがわかっていただけたかと思います。