子どもと初めての釣りは、どういうシチュエーションがいいだろうか。ここでは、前回に引き続き4~5歳児と一緒に海のボート釣りに行くことに焦点を合わせて紹介。今回は、子どもの準備~実釣までを掲載しています。
【準備編はこちら】
安全性が高いのは江戸川放水路のボートハゼ
釣りの経験の程度や海況にもよるが、3~5歳児がいきなり海のボート釣りは難しいと思う。
出てすぐに戻れるような海域なら問題ないが、最高のベタナギでもない限りは、多少揺れるものだし、子どもが「また行きたい」と言いたくなるような釣行にするなら、ある程度アタリがあるポイントまで行かなくてはならない。
アタリがあるにしても、3~5歳児は大人より飽きっぽいことが多々ある点も頭に入れておきたい。
これらを加味して、不安点があるなら、まずは千葉の江戸川放水路のボートハゼに行ってみることを勧めたい。
近いポイントなら漕いで1~2分。
この時期なら、遠くても5~10分でいい場所に入れるはず。
そして、岸が近く不安になることはないだろう。
竿の扱いもここで慣らしておくといい。
水深の浅いノベ竿の釣りであっても、あえてリール竿を使って、ここでリールの扱いにも慣れておくと、海に出たときにスムース。
江戸川放水路でも揺れることはあるが、この揺れを体験させたり、基本的なボートの乗り方、降り方も学べる。
乗る前にトイレを済ませる習慣もしっかりつけておきたい。
4~5歳児なら、これらの経験を済ませて、海のボート釣りデビューをすると無難。
カサゴ狙いなら浅場で引き味満点!
ボート店のHPを見ると各所でいろいろな釣果が出ている。
定番のシロギスにアジ、泳がせてマゴチやヒラメ。
自由に狙いを切り替えられる点はボート釣りのメリットではあるが、決めておかないと迷走して、どれも中途半端に終わることもある。
カサゴ狙いができる場所が漕いで数分のところにあるようなエリアなら、カサゴをオススメしたい。
理由としては、1.ポイント、2.タックル、3.探り方、4.釣り方、5.ゲストの5点がある。
1.ポイント
カサゴが狙えるとされるエリアなら、夏は浅場で釣れて釣果が堅い。
そして、堤防釣りではあまり大型に出会えないが、ボートなら平均的にサイズがいい。
遊漁船も入らないような浅場で狙えるのも利点。
2.タックル
竿は船キスや船小物用、チョイ投げ用でもOK。
子どもには長さ1.5~2.4mまでが扱いやすい。
水深が10m程度なら、オモリは5~10号程度とできるだけ軽くしたほうがアタリも分かるし、引きも味わえる。
リールはスピニングでも両軸でもいいが、イトフケを出して、無駄な根掛かりを避ける点では、両軸がいい。
仕掛けは1~2本バリ。
ハリス3~4号で替えバリをできるだけ多く持参しよう。
浅場で魚がいる場所ほど根掛かりする。
釣る時間にもよるが20~30本はあっていい。
3.探り方
基本的にアンカーを入れて、ボートの真下を狙えばOK。
だから子どもにも操作しやすい。
アンカーを入れる際に、少し結わっておき、あとで伸ばせるようにしておく。
まずボートの四方八方を探ったら、ロープを徐々に伸ばしたり、逆に短く調整する。
少しでも風が吹いていれば、ボートが振れるので、それだけでも新しいポイントを探れることになる。
4.釣り方
エサはサバの切り身などをチョン掛けするだけでよく、とてもシンプル。
底を取ってトントンとしていることが第一の釣りなので、子どもにも感触が分かりやすい。
そしてアタリはググッとくるはずなので明確。
即アワセや強いアクションなしで、ゆっくり聞き上げればハリ掛かりする。
5.ゲスト
ベラが定番のゲスト。
切り身ではなく青イソメなら、メバルやウミタナゴ、カワハギが交じり多彩に楽しめる。
砂地に入ればシロギス、ホウボウも。
ベラはあまりキープしない魚だが美味しく食べられるので、子どもと行くならキープしてもいいだろう。
気をつけたいポイント
カサゴ狙いで一番気を付けたいのは、ハオコゼ。
必ずプライヤーを使いタオルも併用してハリを外そう。
本命のカサゴも背ビレが鋭いので、子どもが持てるようなタオルやグリップがあるといい。
また、竿には尻手ロープを必ず付けておこう。
東京湾だと大型船の引き波でくることが多いため、不意な揺れが起こりやすい。
誤って落として嫌な思い出にしないためにしっかりと用意を。
スノコにひもを結んで取り付けられるようにすると便利。
【準備編はこちら】