「水温一桁台の海は厳しい!」釣りのオフシーズンに釣り人がやっていることとは?

「水温一桁台の海は厳しい!」釣りのオフシーズンに釣り人がやっていることとは?

厳冬期の一か月、あえて釣りを自粛している。理由は単純である。水温が一桁まで落ち込むと、どう足掻いても状況は厳しい。行けば可能性はゼロではないが、費やす時間と体力、そして得られる結果を冷静に天秤にかけると、今は無理をする時期ではないと判断している。とはいえ、正直な気分は「暇」である。釣りに行かない週末は拍子抜けするほど静かで、海の様子ばかり想像してしまうのである。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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水温一桁の現実

水温一桁台の海は別世界である。ベイトは散り、魚のポジションは深く、口を使うタイミングも極端に短い。経験上、この時期に安定した釣果を求めるのは酷である。もちろん腕を磨く意味で通う選択肢もあるが、身体への負担も大きい。冷たい北風の中で数時間立ち続けるのは、修行に近い。

「水温一桁台の海は厳しい!」釣りのオフシーズンに釣り人がやっていることとは?2月最後の釣果(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ならばいっそ潔く休む。魚も休んでいるのだから、自分も休養期間に充てる。そう割り切っているものの、釣り人の性分として海が恋しくなるのは避けられない。SNSに流れる釣果写真を見ては心が揺れるが、今は我慢の時間である。オカッパリからの釣果はほとんど望めないので、余計に焦れる。

道具の見直し

竿を振らない代わりに、タックルと向き合う時間を増やす。まずはラインの巻き替えである。シーズン中は後回しにしがちな細部を丁寧に整える。スプールエッジのチェック、ドラグの洗浄、リーダーの号数見直し。フックはサイズごとに整理し、鈍ったものは迷わず交換する。

「水温一桁台の海は厳しい!」釣りのオフシーズンに釣り人がやっていることとは?道具を見直す(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ルアーボックスの中身も総点検である。使用頻度の低いカラーを入れ替え、春に効きそうなナチュラル系を補充する。ジグヘッドのウェイトバリエーションを揃え、ワームの在庫を確認する。こうした作業をしていると、不思議と次の釣行が具体的にイメージできる。準備は退屈を紛らわせる最高の処方箋である。

個人的にこの冬はチニングタックルを買い足した。筆者のメインフィールドである大阪南港は、年中チヌの魚影が濃い。これまではメバリングタックルでやっていたが、専用タックルを持っていれば、対等にファイトできる面白さがある。そのシーンも想像しながら、毎日部屋でリールを巻く日々だ。

情報収集期間

冬は動かずとも、頭は動かす。地図を広げ、過去の釣行ログを見返し、春に魚が差すであろうラインを想像する。干潮時の写真を確認し、ブレイクや沈み根の位置を再認識する。潮位と風向きの組み合わせも整理する。

特に楽しみなのが、バイクでの機動力を活かしたポイント開拓である。泉南方面の細かな漁港や小場所は、車では入りにくい場所も多い。バイクなら身軽に移動でき、短時間で複数箇所を見て回れる。実釣せずとも現地に立ち、地形と立ち位置を確認するだけで大きな収穫である。春爆に備えた布石は、すでにこの時期から始まっているのである。

メンタル整理

釣れない時期に無理をすると、焦りだけが積み重なる。結果を求めすぎると釣りが義務になる。それを避けるための自粛でもある。今は退屈に耐える時間であり、同時に気持ちを整える時間である。

春の夕マヅメ、潮が動き出し、待望のアタリが出る瞬間を想像する。メバルの金属的な引き、チヌの重量感、アジの連発。そんな妄想を膨らませながら、静かな冬をやり過ごす。この一か月の我慢があるからこそ、春の一匹がより価値を持つ。春の新しい魚を手に入れたときには、思わず声が出るに違いない。

「水温一桁台の海は厳しい!」釣りのオフシーズンに釣り人がやっていることとは?メバルよきたれ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

暇である。しかし必要な暇である。海が目覚めるその日まで、準備と妄想を重ねて待つ。それもまた釣りの一部なのだ。この二月はにわかに暖かい日が全国的に続いているが、海の海水温上昇は遅い。そして大体釣りもののスタートというのは、そんな外気温とは連動せず、毎年変わらないものだ。早くて3月末だろう。それまでは、必要な暇をエンジョイしつつ、気長に待つしかない。

<井上海生/TSURINEWSライター>