春の訪れに先駆けて、利根川河口沖の寒猫根周辺にヤリイカの群れがやってきた。水深は150m前後とまだ少し深いが、これから乗っ込みシーズンを迎えると次第に浅場へと移動。サイズも良化してパラソル級も多くなり、波崎、鹿島、大洗、那珂湊、日立沖へと北上し、各所で釣れ盛る。例年だと5月のゴールデンウイークを迎えるごろまで楽しめる。そこでヤリイカ釣りのノウハウについて解説してみよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)
釣り方
合図が出たらすぐ投入できるように、予めツノを投入器に装填しておく。投入合図と同時にオモリを前方へ投げ入れ、投入したらすぐに竿先を海面へ向けて下げ、ミチイトやガイドの摩擦抵抗を極力低減し、いち早く海底への到達を目指す。
状況によってはイカが上ずっていて指示ダナがかなり上の場合もある。その際は、上からサミングをかけ、ゆっくり送って落とし込みでの乗りを狙う。
投入器は風下に(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)また、タナが底べったりの場合もあり、仕掛けが着底と同時に乗ってくることも多いから、オモリが着底したら竿先を凝視しながら慎重にイトフケをとる。乗りがなければ、ここから指示ダナの範囲を丹念にシャクっての誘いに入る。
基本のシャクリ方
シャクリ方は、イトフケをとったあと、竿先を海面から1mほどシャクリ上げ、そこで3秒ほどのポーズを入れ、さらにそこから目線の高さまでシャクリ上げ、またポーズをとる。さらに45度まで三段階に分けてソフトにシャクる。シャクリのたびにポーズを入れ、イカに乗る間を与えることが肝要。
アタリがなければ、シャクリ上げたぶんのミチイトを巻き取りながら竿先を海面へ戻し、また同様にシャクリとポーズを繰り返しながら上へ上へと探っていく。上ダナまで探って乗りがなければ、また底まで落としてから探り上げる。
3往復して乗りがなければ、20mほどハイスピードで一気に巻き上げ、イカの視界からイカヅノを消し去り、落とし直すと効果がある。
シャクリが強いと身切れも(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)アタリの出方とアワセ
ヤリイカのアタリは重さでキャッチするのではなく、あくまでも竿先の動きで捉える。シャクリ上げた直後、竿先が一拍遅れて水平に戻るが、イカの触手がツノに触れると竿先がフアッフアッとわずかに揺れたり、クッと押さえ込まれたりする。これが紛れもないヤリイカのアタリだ。
これらを察知したら、すかさずソフトなアワセを入れる。グッと竿先が沈み、乗り感触があったら、テンションを保ちながら手巻きで7mほど上げて、追い乗りを狙ってから電動リールのスイッチオンにする。中速より一段階落とした速度で巻き上げる。
巻き上げと追い乗り
ヤリイカはスルメイカに比べると身がかなり柔らかいので、強く引くと身切れしてしまうことがある。ウネリのある時には、船の上下動に合わせて竿先の位置を調整し、ミチイトが張り過ぎず、また弛まぬよう配慮して巻き上げる。
仕掛けが上がってきたらほどよい位置まで手巻きを加え、竿を立てながら引き寄せ、イトを掴み、竿をホルダーに掛けるか横に置いて一手一手たぐり、上ヅノから1本ずつ投入器に戻しながらイカを取り込んでいく。
移動の合図が出ていなければ、またオモリを投入し、実釣を続ける。イカを取り込んだ際に、カンナなどがスミで汚れていたら、投入器に戻す前に歯ブラシを使ってきれいに除去しておく。
終わりに
取り込んだイカは氷に直に接触させないように、また氷が解けた真水にも決して浸さないように。せっかくの透明で軟らかい身が真っ白になり硬直してしまうので見た目にも悪く、食味もいちじるしく損なわれてしまう。そのためイカはチャック付きのビニール袋か傘袋に入れてから氷の効いているクーラーに収納する。
ヤリイカ手中(提供:長岡丸)鮮度よく持ち帰ったイカは、内臓を取り除いて作る刺し身や糸作りはいうまでもなく、イカのキモで和えての塩辛。開いて薄塩水に漬けてから天日干しにして焼いたものはいずれも絶品。また煮付けや炒め物も美味なのでぜひご賞味いただきたい。
※茨城の近況は、波崎新港の丸天丸では、24日2枚潮で釣りづらいなか最大50cm頭に4~19尾、ツ抜け多数で今後も期待。鹿島の長岡丸では、23日波高く釣りづらいが30~50cm1~13尾。鹿島新港の桜井丸では、24日25~60cm1~18尾、23日20~51cm2~28尾。(編集部調べ)
<週刊つりニュース関東版APC・大村隆/TSURINEWS編>

