東京湾、伊勢湾、大阪湾や瀬戸内海など、各地で盛り上がるサワラキャスティング。ミノーやブレードジグなど多彩なルアーを使い分けるうえ、状況次第では根気も求められる釣りだ。そこで重要になるのが、ルアー・釣り方・ロッドのマッチング。適したロッドを選べば攻略精度が上がり、結果として釣果にも直結する。今回は、伊勢湾のサワラゲームに精通したエキスパートの実釣を通し、その攻略を支える最新ロッドを紹介する。
（アイキャッチ画像提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）
TSURINEWS編集部
ミノーイングにシフト
ブレードジグでキャッチを重ねたあと、堀さんはミノーイングへ変更。伊勢湾のサワラゲームでは9〜16cmのミノーが主力で、リアクションバイトを誘発させるジャーキングはベイトサイズに関係なく通年効果的だ。
ミノーにチェンジ（提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）堀さんは、ミノーのジャーキング時に通常通りロッドを斜め下に向けてのジャークのほか、ロッドを上方向に跳ね上げるようにもジャークしている。理由は、ミノーが泳ぐレンジを強制的に上げ、より浅いレンジをトレースするため。
ちょうど、試し釣りをしていた船長が回収ヒットでサゴシを食わせたこともあり、水面に近いレンジで食う可能性を探ってみる作戦だった。
上方向へのジャークも有効（提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）ロッドの握り方で持久力が変わる
ブラインドゲームでは集中力と操作精度が鍵。堀さんは状況に応じてロッドの握り方を頻繁に変えている。ミノーのジャーキングでは、柔軟な操作ができるよう3フィンガーでロッドを握り、ブレードジグの速巻きでは4フィンガーで握る。
その理由は、
・ブレードジグの速巻きは引き抵抗が大きいため、力を入れやすくすること
・リールフットの前を握ることでエンドグリップがより後になり脇挟みしやすいこと
こうした工夫を行って疲労を軽減し、かつルアー操作が長時間適切に行えるようにしている。
高速巻きでは4フィンガー（提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）プロトンBCのグリップ設計
上述の通り、ロッドを操るシーンに合わせて握り方を変えることがベストなのだが、プロトンBC・サワラゲーム742MLと632MLには、どの握り方にもフィットするよう設計されたオリムピックのオリジナルリールシート「OP-02」が採用されている。
このリールシートの採用により、キャスト、操作、ファイトと握り方を変えるシーンが多いサワラゲームに最適化されている。
フィット性抜群OP-02（提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）しなやかなロッドが持久戦に強い理由
張りの強いロッドは操作は軽快だが、持久戦では手首が疲れやすく、釣りが雑になりがち。一方、しなやかなロッドは余分な力を吸収し、サワラの首振りや急な方向転換で生じるバラシを防ぐとともに、強烈な走りによるラインブレイクを抑えてくれる。
プロトンBC・サワラゲーム742MLは、しなやかさと復元力が両立したモデルで、船下への突っ込みにも強く、ファイト姿勢を崩しにくい点が大きなアドバンテージとなる。
後半戦、青物も追加
その後、堀さんは再びサワラをヒットさせたが、ネットイン直前に歯でリーダーが切れ惜しくもキャッチならず。続けてヒットした魚は青物。重厚な引きを見せたが、プロトンBCのブランクスがしっかりいなし、無事ネットインとなった。
トルキーな青物の引きをいなして（提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）最終的にサワラ・ハマチの姿を見ることができ、難しい状況下でも釣果につながったのは、堀さんの技術と大西船長のサポートのおかげだ。
丸々としたハマチで締め（提供：週刊つりニュース中部版編集部・五井）伊勢湾のサワラゲームは冬の訪れとともにオフシーズンを迎えるが、湾の出口になる鳥羽沖では、これから春先にかけて最盛期を迎える。
また、同じ時期に日本海の若狭湾などでブレードジギングによるゲームがシーズンを迎える。そして5月ごろには再び各地のベイエリアで釣れるようになるので、海域を変えれば長いシーズン楽しめるのがこのゲームの魅力だ。
表層のミノーイングから深場のブレードジギングまでカバーするプロトンBC・サワラゲームシリーズを手に、このエキサイティングな釣りをロングランで楽しんでほしい。
＜五井貴矢／週刊つりニュース中部版編集部＞
