2月7日、福岡市中央区の伊崎漁港から出船しているマリブエクスプローラを利用して、玄界灘のタイラバゲームに挑んだ。
タフコンディション
この日はタフコンディションという言葉がぴったり当てはまる一日だった。船長の話によると、前日もマダイがなかなか口を使ってくれなかったとのこと。
しかも時合いは朝の一瞬のみ。このタフコンディションをどう攻略しようかと、釣行前日はタックルの準備に余念がなかった。
まず、フックは小さいものに。いつも使用している号数よりもワンサイズ下げる。次にネクタイをはさみで半分の幅にカットして細くし、スカートはなし。リアフックにはワームを装着し、ヘッドはシルエットを小さくするためタングステン。これが私のイメージしたタフコンディション攻略の基本形だ。
当日の状況
午前6時に出港。釣り場まで船首のブリッジで寝ていると、時折、船底をたたく波が。8時ごろ釣り場に到着すると、予報外れのシケ。しかも船のトラブルで、アンチローリングジャイロ(横揺れ軽減器)が使えない。一日どうなるのか、非常に不安に。
水深は90mで、天気は曇っているため、ヘッドはまず通常のオモリ150gでグロー系を使う。ネクタイもグロー系で、細くカットしたものをセットした。
1回目の着底後、リールのスピード2で巻き始めると、すぐに何かアタったが、カナトフグのような感じ。回収するとリアフックが切れ、ネクタイも半分食いちぎられていた。やはりカナトフグの仕業だ。
ブラックネクタイで68cm!
気を取り直し、ヘッドとネクタイをオレンジ系にチェンジした。底潮はいい感じで流れているが、アタリはない。再度カラーチェンジし、今度はヘッドとネクタイはブラックで、ワームはレッドを使用する。
このセッティングをしているとき、チーム・ビッグスナッパーの杉本さんが何かをヒットさせた。マダイっぽい感じだ。姿を見せたのは、見事な1kgクラスだった。
このタイミングで私も投入。2回目の着底後、150mほどラインを出してリールのスピード2で巻き始めたとき、コツンと何かがアタった。しっかり食い込ませ、ゆっくりアワセを入れた。
引きの重量感・ラインの出方から、マダイだと確信した。慎重にやり取りをし、浮かんできたのは60cm後半サイズで、この状況での1尾は最高にうれしい!計測してもらうと68cmだった。
それからは船中でマダイは上がらず、船長が言っていた通りチャンスは一瞬だった。
イカメタルへチェンジ
その後、イカが釣れ始めたとのことで、全員イカメタルにチェンジ。まだ小型が多かったが、たまに良型も交じり、ゲームを十分に楽しめた。
もちろんタックルはタイラバ用のままでオーケー。専用タックルなら、なおよし。イカは短時間で10尾ほど釣れ、いいお土産ができた。
この日は、状況は厳しかったが価値ある1尾をキャッチすることができ、いい一日となった。
そして、今年もイカメタルゲームが開幕。「乗船される際は、ぜひともメタルスッテをお忘れなく持ってきてください」と船長は語っていた。
<週刊つりニュース西部版 APC・吉川徹/TSURINEWS編>