首都圏から約250kmの静岡県掛川市にある西大谷池を紹介しよう。元はかんがい用貯水池だが浮き桟橋や道路を整備。加えて毎年の放流実績が実り、今や県内でもトップクラスの釣果が狙える釣り場へと成長した。しかも驚くことに料金は無料。これだけの釣り場だと関東なら有料が一般的なので、静岡の人がうらやましい。家の近くにあったら毎日通いたくなるそんな釣り場へ、あなたもぜひ一度足を運んでみてはいかがだろうか。
（アイキャッチ画像提供：週刊へらニュース編集部）
TSURINEWS編集部
西大谷池の概況
西大谷池は別名・西大谷貯水池とも呼ばれ、周辺の田畑へ水を供給するかんがい用の人造湖。湖畔で喫茶店を営まれている小田氏が中心となり桟橋や道路、駐車場などを整備して現在の姿を維持されている。
各種大会も盛んにおこなわれており、マルキユーからも人材を派遣しエサ教室なども開かれているほどだ。
西大谷池ポイント図（作図：週刊へらニュース編集部）並々ならぬ労力と資金がかかったと思われるが同氏いわく「家一軒が建てられる金がすっ飛んだよ」と笑って話されている。つまり小田氏ならび協力者あっての釣り場であり、釣行の際は遊ばせてもらっているという感謝の気持ちを忘れてはならない。なお釣行のおり、可能なら同氏が湖畔で経営する喫茶・櫟へお立ち寄りいただきたい。
大会も盛ん（提供：週刊へらニュース編集部）毎年の放流が功を奏し、魚影は静岡県内でもトップクラスを誇り、今年も11月中旬と12月初旬に予定されている。新ベラが入れば、これまでとは比較にならないほどウキが動くだろう。
ポイント
ポイントはおもに浮き桟橋、エン堤、陸っぱりの3パターンで、メインはやはり手軽な浮き桟橋だろう。足元が水深があるのでチョウチン釣りが可能で、これができる釣り場は県内でも意外に珍しいとされている。
桟橋にはスノコがありあぐらスタイルの人であれば釣り台は不要だ。ただしスノコの数に限りがあるので、念のため釣り台を持参しよう。なお10月末現在、桟橋岸向きで水深は約5m強。竿17～18尺いっぱいで底に届く。なお本湖向きでも極端に水深の差はないようだ。
釣り台必携のエン堤（提供：週刊へらニュース編集部）記者は竿を出した経験がないが、エン堤や浮き桟橋対岸の陸っぱりでも釣果は出ているそうだ。とくに大会時などは混雑する浮き桟橋を尻目に、陸っぱりポイントから優勝者が出ることも珍しくないそうだ。なおエン堤ならびに陸っぱりでは釣り台必携となる。
初めて同池を訪れるなら、まずは浮き桟橋で竿を出して池の様子を把握したのち陸っぱりやエン堤に足を伸ばされてはいかがだろうか。
釣り方とエサ
アベレージサイズは尺～尺1寸。意外にも引きが強いので、極細仕掛けではなく尺2寸～尺3寸級も狙えるノーマルタックルで臨むのがトラブル防止の意味でも得策。
桟橋はスノコあり（提供：週刊へらニュース編集部）浮き桟橋
足元から水深があるのでさまざまな釣り方が楽しめる。常連の多くは底釣り派が主流のようで、これからは両ダンゴだけでなくグルテンセットや段差の底釣りも面白くなるだろう。ただし池面積が大きいせいだろうか、流れが出やすいのでハリスオモリやドボンの用意もしておくといいだろう。
底釣りが主流ではあるが宙釣りも悪くない。底に比べてアタリ出しに時間を要するようだが、動きだしてくれば豪快なアタリで強引を楽しめる。まだまだ両ダンゴで通用するが、念のためウドンセットの準備も。
エン堤・陸っぱり
全域でなだらかなカケサガリ地形なので、これからの時期は底釣りが主流だろう。水深がある所なら宙釣りもよさそうだが、そのようなポイントは限られるはず。底釣りであればグルテンセットか両ダンゴだろう。ウキ下が中途半端だとチョウチンの底に比べ流されやすいので、仮に段差の底釣りをするなら流れがない時限定とすべきだろう。
なお釣り方に迷いがあれば、まずは常連の釣りをよく観察するといいだろう。何ならその方にお声がけしてアドバイスをいただくのが、高釣果への適したアプローチかもしれない。いただいたアドバイスを無にしないためにも、さまざまな釣りに対応できるよう準備だけ万全を期したい。
＜週刊へらニュース編集部／TSURINEWS編＞
西大谷池
入釣料：無料。釣り台用意。
