淡水魚好きなら憧れるのが琵琶湖の固有種ホンモロコです。今回はホンモロコの味がダイレクトに味わえる料理レシピを紹介していきましょう。
憧れの淡水魚ホンモロコ
なぜか淡水系の魚にあこがれの多い私だが、特に釣りたかった魚が、琵琶湖の固有種であるホンモロコです。
というのも、今から45年ほど前の釣り新聞には春になれば琵琶湖のホンモロコ釣りが多く掲載されていました。そしてよく釣れていたのですが、ポイントが分からないこともあって、京阪電車の浜大津駅(今はびわ湖浜大津駅に名称を変更)まで行って、そこから徒歩で釣り場に向かっていました。
当時はボテジャコ(タナゴ)ばかりで、唯一釣れたのが、地モロコ。まあ当時は、その地モロコでさえホンモロコと思ってうれしく思っていたのですが、自宅に帰って図鑑を調べると地モロコとわかり落胆したものでした。
ホンモロコは琵琶湖の固有種ですが東京都奥多摩湖、山梨県山中湖、河口湖、岡山県湯原湖にも移植放流され、今では各地の休耕田でも養殖がされていますね。
コイ科の中で一番美味!
ホンモロコと言えば、つくだ煮か素焼きでしょう。これと言って下処理も調理も何もないので、釣ってきさえすれば料理になるというものです。
琵琶湖の特徴的な魚介類を「琵琶湖八珍」と名付けています。その中にはホンモロコももちろん入っています。ホンモロコはコイ科の仲間ですが、コイ科の中では一番ウマイとも言われています。
淡水魚は基本お腹が弱いので、氷を十分効かせたクーラーに入れるか、生かして持ち帰るかですが、多くの釣り人の姿を見ていると生かして持ち帰る人が多いように見受けました。
というのも、素焼きにしても、つくだ煮にしても内臓を取らずに料理するので、少しでも生かしておいて胃の内容物を出させるのが目的でしょう。いわゆる泥出しとか、泥抜きということですね。
焼き方にこだわろう
下処理もいらないので焼き方に凝ります。七輪を用意し、炭は火力の高い紀州備長炭を使用しました。
まずは、ホンモロコを網の上に平たく置いて両面こんがりと焼いていきます。
七輪で焼くとおいしい感がアップしますよ。
焼けたら、今度は頭の部分を網の目に突き刺すようにして、頭を重点的に焼くのです。少々焦げても大丈夫です。
食味は最高!
しょう油か生姜じょう油をチョンとつけて口へ。骨も軟らかく、甘い身の味が口中に広がります。
ただの素焼きが、これほどまでにおいしい魚だと、知ることができるでしょう。
<週刊つりニュース関西版 安田明彦/TSURINEWS編>