近年異常な暑さが続いている日本列島。今年も7月から8月にかけて、例に漏れることなく強烈な暑さが続く中、避暑地として名高い奈良県・天川村へと釣行した。予想通り観光客が大変多く、狙いの本流ポイントに入ることは叶わなかったが、それでも抜群の魚影の濃さを体感出来た様子をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
天川村の本領発揮!
「もしかしたら今日は貧果」で終わるのではないかと焦りを感じ始めた著者。続いてやってきた場所は幸い釣り荒れていなかったのか、徐々にアタリが増え始めた。
流れ込みにいた!
少しだけ高巻きをして訪れた次のエリアは、少々足跡が少ない。これならそこまで荒れていないのではないかと、期待しながら仕掛けを打っていく。
あちこちにクモの巣があり、仕掛けに絡んできて厄介ではあったが、これは前日にアングラーが入っていない証拠とも言える。そんな中、こんな感じの流れ込みがぶつかる場所を発見した。
ヒットポイント(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)白泡の向こう側へと投入し、そこから岩と岩の間を丁寧に通してみると、目印を引っ手繰る強烈なアタリ!見事20cmのキープサイズがヒットしてくれた。
ようやくキープサイズ(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)魚影が増え始める
最初に入った区画はハヤやカワムツの魚影が大半だったが、この区画からはアユや小型のアマゴがチラホラ見え始めた。それに準じるようにアマゴと思しきアタリも徐々に増え始め、小ぶりながらも5匹程アマゴを追加することが出来た。
良型ニジマス登場!
続いてやってきたのは、過去に良型が出た大岩横の小さな流れ込み。こちらの姿が見えないように川下に立ち、目線よりやや高い位置にある流れ込みへと投入すると、巻き返しに差し掛かった瞬間に目印を大きく引き込むアタリ!
アワセを入れると、明らかにアマゴとは違うパワフルな引き味だ。落ち込みを一段落としてから手前に引き寄せてタモでキャッチしたのは、25cmの太ったニジマス。
良いニジマスだ(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)以前天川村漁協さんに直接問い合わせた際、洞川の一部保護(禁漁)区画・本流のC&R区間を除く場所で、渓流釣りシーズン中に釣れたニジマスは持ち帰ってOKと教えて頂いたので、今回は土産として持ち帰ることにした。その後もしばし釣り上がったが、思うような反応が無かったので移動することとした。
洞川に戻り良型手中
ここまでである程度の釣果を得たので、やはり求めるのはさらなる良型だ。という事で、洞川を離れて本流へ向かったのだが……やはりそこは避暑地として名高い天川村だった。
あらゆる場所に車
釣りが出来そうな場所を探して、本流沿いを走りながら九尾ダム下へと向かったのだが、川には数多くの観光客、そして道路脇には車だらけ。
さらに、「少々川に降りるのはコツがいりそうだ」という区画まで来ると、今度は数多くのアユ釣り師、アマゴ釣り師が一定のスペースで入渓しており、入る場所が全く無い。結局片道20km以上を走ったにもかかわらず、徒労に終わってしまった。
洞川へとUターン
入る場所がありそうなのはやはり元居た洞川か、源流部か……というレベル。という事で仕方なく来た道をそのまま戻り、再度洞川へ。橋を抜けてすぐの場所から再入渓し、少し釣り下ってみたのだが、川で泳ぐ人があちこちにいたので断念。こればかりは仕方がない……。
斜面を下った先に良型が!
観光客が入らなそうな場所を求めてしばし上流へと車を走らせると、洞川は意外なことにアングラーと思しき車が殆ど無い。これならなんとかなりそうなので、降りられそうな場所を探していると、険しいもののなんとかなりそうな斜面を発見した。
安全面に留意しながら丁寧に降りてみると……なんとここにもアングラーの入渓後が。やはり考える事はみな同じのようだ。それでも雰囲気が大変良かったので、落ち込みやヨレを巻き返しから丁寧に攻めると、まずはよく太った23.5cmが顔を出してくれた。
最長寸23.5cmの良型(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)さらに、畳2畳ほどの落ち込みを発見したので、流れの脇に仕掛けを投入。白泡のラインに沿って流しながら底流れへと仕掛けを入れると、目印をグンと引き込むアタリが出て、やや痩せているものの22cmの良型がヒット!
苦労して降りたかいがあるという物だ。やはり溶存酸素量が多い場所には良型が潜んでいるように思う。
22cmの良型(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)その後もパラパラと追加することが出来たのだが、昼を過ぎると(避暑地とはいえ)すさまじい暑さ。強烈な日差しにも耐えかねて、13時過ぎに納竿とした。
最終釣果
最終釣果は23.5cmまでのアマゴが15匹、ニジマスが2匹。渇水を考えると上出来かもしれない。持ち帰ったアマゴは家族で楽しむ5匹とし、その日のうちにBBQで頂いた。
夏の定番、BBQ(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)今後の展望
夏になってから雨が殆ど降っていない影響もあり、洞川は15〜20cm近い渇水となっていたが、それでも二桁の釣果を得ることが出来たように、天川村の魚影はすこぶる濃い。禁漁となる9月15日までにまとまった雨が降れば、再び食いは上向き、25cmクラスを含む二桁釣果が十分に望めるはずだ。
今年はクマの出没が各地で報告されている他、夏場はゲリラ豪雨による急な増水もあり得るので、くれぐれも安全第一で楽しんでいただきたい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>
洞川


