梅雨が明ければ、いよいよアユ釣りは最盛期に突入。水温の上昇とともにアユも川も出来上がり追い気、アタリ、パワーも上昇して最も面白いシーズンが到来する。狙い方、時間帯、ポイントなどを見極め工夫して満喫していただきたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 武田英敏)
タックル
タックルは名人のタックルを参考にしがちだが自分の釣り方、考え、スタイルによって全然違うので、好みのものを使用すれば良いと思う。盛期の7~8月ともなれば、平均20cm前後のアユがターゲットで、中には23cm以上も交じる。
初めて訪れる河川なら事前にオトリ店で釣れているサイズを聞き、タックルや仕掛けを準備することが大事だ。このわずかな情報収集が釣果を大きく左右する。サオは早瀬~急瀬クラスの8.5~9mのサオを、好みで使用すれば良い。
私の使用ロッドは、ダイワ銀影競技スペシャルT90・J。瀬の中から速攻で引き抜く瞬発力を備えながら先端部分は操作性を重視し、硬さを抑え角がなく緻密な操作性を実現。この1本があれば小河川での増水、25cm級の野アユでも十分に対応できる。大河川では銀影競技メガトルク急瀬抜90・Qを使用する。
(提供:週刊つりニュース中部版 武田英敏)天上糸・水中糸の選び方
天上イトはナイロンライン、フロロカーボンライン、PEライン、エステルラインがあるが、私はバリバス鮎天上糸エステルを使用している。高い撥水性能でサオに絡みにくい。水中イトは、単線メタル、複合メタル、ハイブリッドメタル、ナイロンライン、フロロカーボンラインがある。年間通して複合メタルの人が大半だが、私は好んでフロロカーボンラインを使用する。
梅雨が明け渇水期になると、私のホームグラウンドではポイントを何カ所か移動するか、足で稼いで着きアユを釣っていくか、また泳がせ主体の群れアユ狙いをしなくては数が稼げない。
水中イト・天上イト(提供:週刊つりニュース中部版 武田英敏)私は短時間釣行が多く1カ所で粘っての釣りになり、先行の釣り人にたたかれているため、フロロカーボンラインでの泳がせパターンが多い。フロロカーボンラインを使ってラインの力を借りると、複合メタルを使用して釣り切ったポイントでも拾えることが多々ある。
ハナカンはノーマルの移動ハナカンを使用。中ハリスはバリバス鮎鼻カン回り糸フロロカーボンライン0.8~1号、ハナカンは6~7.5号、逆バリは2~3号を使う。掛けバリも薬のごとく、各メーカーから多くの種類が発売されている。その中で自分のスタイル、釣り方に合ったハリを使用することが一番大事だ。
ハリ
オーナーの谺(こだま)は、攻撃型超鋭シワリバリ、短軸早掛け型シワリバリだ。掛かりの早さとキープ力の高さが気に入っている。6.5号、7号。掛かりアユの傷も比較的小さい感じがする。
一角は、狐の掛かりやすさとトンボのバレにくさをひとつの形状に融合。掛けバラシを防止する独自フォルムで、ハリ先角度は広角。フトコロが広い形状は身切れを最大限に防ぐ。6.5号、7.5号。
(提供:週刊つりニュース中部版 武田英敏)ダイワスピードは、数釣りに最適な早掛けタイプ。掛かり重視でチャラ、トロでの数釣りに最適。6.5号、7.5号。比較的根掛かりしにくいハリで。根掛かり多発ポイントで使用する。
ダイワエアスピードは掛かり重視で、スピードの軽量・細軸モデル6.5号。状況に応じて3本イカリ、4本イカリを使い分ける。
ダブル蝶一角は、どうしても1匹が獲りたいときなど、ここ一番で役立つ。群れアユはもちろん、ナワバリアユにも効果的で4本、3本イカリで釣れない、絡まないときに登場するお助けバリ。
これらのハリを号数、ハリハリスの号数、種類(ナイロンライン、フロロカーボンライン)を使い分けて、当日の自分の釣りにあったハリを使用している。
オモリ&背バリ
オモリ、背バリは沈める、止める、安定させるというメリットがある付属パーツで、使い方によっては最高のウエポンになる。サイトフィッシングで追い気の強い野アユに追われて逃げてしまうときに、オモリを使うとオトリが逃げるのが遅れてヒット。そのような状況が見えない水の中でも多々あることだ。
背バリを使用するとオトリの泳ぎ、オトリの体勢が変わり野アユが掛かりやすくなったり、追われやすくなったりする。
ノーマル仕掛けが一番良いとも言われるが、私は野アユがオトリとして使用された段階でノーマルではないとの考えのため、付属パーツをいろいろな場面、状況で使用すればまた新たな世界や発見があると思える。

