3月に入ると渓流ファンがウズウズしだす。寒かった冬から解放されるように釣り人もこの時期を楽しみにしている。ここではまず渓流釣りの一年間の流れを解説してみよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)
春の盛期~初夏
水温が約10度を超えると盛期に入り、その時期はGW前後であることが多い。このタイミングで追加放流を行う河川もみられる。
GWが明けると釣り人も釣果も少し落ち着く所が多い。放流河川では釣り切られている場所も出始めるので、半管理釣り場化しているような河川では非常に難しくなる。しかしこの時期からが渓流釣りの楽しい所だと筆者は感じる。難しい=腕が試される事に他ならないからであり、厳しい条件の中で釣れた魚は別格の嬉しさがある。
余談ではあるが、6月頃から釣り人を悩ませるアブや、場所によってはヒルなど、招かれざる吸血性の虫が現れだす。2022年の記事にも掲載したが対策をしっかりとして釣行を楽しもう。
筆者を攻撃してきたアブ(提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)水温が安定してくる梅雨頃にはエサ釣りではミミズが活躍する。特に雨の後など少し水が増える時期には特効餌となる事も多い。また、川虫も確保しやすくなる。カゲロウ類をはじめ、カワゲラなどバラエティーに富んだエサを捕食している事も多いので、様々なエサを準備する方がよいだろう。
ルアーは基本的に大きな変化はないが、水量が極端に少なくなる渇水の時期もあるので、様々な水深に対応できるルアーを準備しておく必要がある。特に浅い場所でもイワナやアマゴは隠れているので、浅い水深を攻める事が出来るプラグが有れば良い。筆者はどちらも対応できるようにダイワ・シルバークリークミノーのスローフォールカスタム40SSを多用している。
夏~秋
渓流釣りは夏の頃の渇水傾向が始まる頃から難しくなる。水が少ない事で釣れる場所が極端に少なくなる事で隠れる場所がなくなるためだ。シーズン的にはアユの解禁と共に下降していく河川も見られる。
秋口に入り朝夕の気温が下がり始めると魚の活性も朝夕は日中に比べて高くなる。またシーズン後期に入るので、釣る事は難しいが大型の個体を狙う事も出来る。しかし、9月の上旬から10月にかけて禁漁となる河川が大半となり渓流のシーズンが終了する。特に抱卵が現れ始めると本格的に終了となる。
ざっと1年間の渓流釣りの流れを示してみたが、最大のシーズンは4月以降GW前後と言えるだろう。GW以降は玄人向け。様々なエサを捕食するので、特にルアーやフライでの釣りが楽しくなる。とはいえ、シーズンにとらわれず各々のスタイルで渓流釣りを楽しんでもらいたい。
渇水期にヒットしたイワナ(提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)<福岡崇史/TSURINEWSライター>


