雪が降った数日後、気温が20℃近くまで上がる。今年は全国的にそんな極端な春を迎えている。その影響は水の中にも及んでいて、河川のシーバスフィッシングもいまいち釣果が安定しない。しかし、季節はハイシーズンに突入し、必ずどこかで爆釣があるはすだ。そう信じて千葉県村田川へと向かった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
濁りと流れの好条件
3月13日(大潮)千葉県村田川。この日は、日中の気温が20℃を超え、さらに前日は大雨で水質は激濁りであった。しかし、このくらいの濁りと流れがあれば、水中の透明度の高いこの時期は、プラスに働くはずだ。
村田川中流域へ入る(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)そう考え、まだ明るさの残る夕方からスタートする。場所は周りに民家のある中流域だ。
河津桜が見頃(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)マイクロベイト多すぎ
なにげなく足元に目をやると、大量のハク(マイクロベイト)が下流から上流を目指して行列で登っていくのが見えた。これはイケる。そう確信して、8gのバイブレーションを投入。流れが早いので、橋脚下へ流し込むように入れていくが、やはり明るいうちは反応がない。
群れで泳ぐハク(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)重さを5gに変更したり、フローティングミノーを使ったりと色々探るが、ハクが増えるだけで特に変化はない。この濁りとベイトの量なら、日中でも可能性はあると思ったが甘かった。
濁る村田川(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)アピールして40cm級2本
そうこうしているうちに暗くなったが、さらにハクの量は増え、暗くても水面に波紋がわかるくらいになった。しかし、数回ボイルがあるだけで、なぜかシーバスの気配が薄い。水面系の受け口タイプのルアーも使ったが、これまた反応はない。
40cmでもよく引く(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)ならばと、再びバイブレーションを使ってボトム(底)も探ったが、これもダメだった。何も反応がない中、アピール力を強めるため、バイブレーションを上下にリフトアンドフォールしてみた所、コツン!とアタリがきた。あまり大きくないが、よく引いて40cm級のシーバスをようやくキャッチした。
ミノーをジャークでキャッチ
その後も状況は良いのに全く釣れない時間が続く。相変わらずハクは増え続け、平和に泳いでいるのを見ると、シーバスの活性が低いのがわかる。気を取り直して今度はフローティングミノーをジャーク。とにかく目立たせて、反射的(リアクション)に食わせる作戦にした所、再びヒット!
今回釣れたルアー(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)先程より少し大きいサイズをキャッチした。そして、ここで川底が見えるくらい引いてきたので釣りは終了。アピール重視の釣りで、何とか2匹のシーバスを手にしたのは嬉しかった。
ハクパターンと今後の展望
さて、今回、大量のハクがいたが、ベイトがいるからといって必ずしもシーバスの活性が高いとは限らない。しかし、この判断は正直難しい。魚がいても食わないのか、それとも本当にいないのか、はたまたレンジが違うのか、それによって使うルアーも変わってくるため、春のハクパターンは悩ましい。今回もボイルの大きさから考えると、良型もいたのは間違いない。
バイブレーション丸呑み(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)そこで今後の展望だが、一応魚はいることはわかった。後はどう釣るかだが、やはりセオリー通りの釣りだけでは攻略できない魚も多い。その日の状況にもよるが、今回のようにアピール重視の釣りが正解のときもある。なので、川の状態やベイトの量、ボイルがあるかなどをよく観察し、自分なりの攻略方を見つけるのが釣果のカギだ。4月になれば桜も咲き、暖かくもなるので、この難しい釣りにじっくり挑戦するのもおすすめだ。
青空に河津桜(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)<宮坂剛志/TSURINEWSライター>
村田川

