「釣り車と言えば?」と名手たちに尋ねると、「ミニバン」や「軽バン」が多数派。中には「軽トラ最強説」を唱える人も……。そんな中、「あれ?私の愛車が出てこない……」と気づいた筆者。これは由々しき事態!そこで今回は、筆者愛用の「MH23型ワゴンR」をアングラー目線で独断と偏見を交えつつ、ライトゲーム向きなポイントをメリット・デメリットとともに紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・松永一幸)
ワゴンRの「R」とは
室内が広い車を意味するワゴンに加えた「R」の由来は、「REVOLUTIONレボリューション(革新・画期的)」と「RELAXATIONリラクゼーション(くつろぎ)」の頭文字。
「軽自動車の新しい流れを作る新カテゴリーのクルマ」で「生活にゆとりを与えるクルマ」という2つの意味を込めてつけられているようです。(公式HPより引用)
車の基本的スペック
・型式:DBA-MH23S
・ドア数:5
・排気量:658cc
・定員:4名
・シフト:CVT
・燃費:21.4km/l
・駆動方式:FF
・価格:1,254,750円(税込)より
(公式HPより引用)
車両としては、軽自動車の定番的スペックで、広さと燃費を両立させた使い易いを形にしたと言った印象です。特筆する様な個性も能力も無いところが、逆に特徴として見て取れる車です。
なぜライトゲームに最適なのか
メリット、デメリットもある車種ですが、シチュエーションを想定しておけば、釣車の定番になり得ると思います。その特徴をまとめてみました。
1. カタログに無いシートアレンジが存在
昨今では、車種を問わずよく目にする「リラックスモード」ですが、それは釣り人には利点の無いシートアレンジ……。しかし、この「MH23」には釣り人に向くシートアレンジが2タイプ存在します。
助手席だけフルフラットモード
コレは、昨今のスーパーハイトワゴン車には良く見るシートアレンジですよね?しかし、旧車であるにも関わらず、このMH23にも存在するシートアレンジなのです。
もしや、このシートアレンジの開発の発端は、この車だったりするのかも知れませんね。

助手席だけのハーフリラックスモード
仮眠をとる時や、車中泊をして朝マズメを待つ時に使用するのが、このシートアレンジです。ヘッドレストを外し、前後のシートを最大にスライドさせて完成するスペースで、その空間の広さは、脚を伸ばしてもくつろげるレベルです。
また、布団や寝袋を用意すれば、快適にぐっすり眠れるので、筆者はこのシートアレンジをメインで活用しています。
ですが、一部段差が気になる部分がある為、少し工夫が必要になりますが、クッションで埋める程度で済むので、許容範囲と言えます。

2. ロッドホルダーの取り付けが容易
市販のロッドホルダーが、ほぼ「ボルトオン」で取り付け可能です。また、ラン&ガン時に、ロッドのセットや取り外しが容易なのが嬉しいです。

車の構造状、丁度よい高さにホルダーが来るので、コレは専用車と言えるレベル。勿論、室内の長さは2,450mmと長く、6ft3inch迄のロッドであれば、解体せずにそのままホルダーへ搭載可能です。
更に、車中泊の際に寝返りをしてもロッドとの干渉の可能性は少なく、室内高もゆとりの900mmと嬉しい限りです。

3. 長距離も楽なワゴンスタイル
足元のスペースは、軽バンやスーパーハイトワゴンよりも広めの設計で、小型の普通車と同等の広さを確保してるのもこの車の魅力です。
もちろん、このスペースの最大の恩恵は、釣り場までの長距離ドライブによる疲れの軽減です。海までの道のりが遠く、運転の疲労が気になる筆者の様なアングラーには嬉しい限りです。
また、ボディの構造が似ているスーパーハイトワゴンと比べると、室内長と室内高で劣ってしまいますが、室内空間を犠牲にしてでも、ドライビングポジションを優先している点は、魅力の一つと言えます。
また、釣り場に向かう道中に橋を渡ることが多いと思いますが、横風の影響も軽バンやスーパーハイトワゴンと比較すると、かなり少ない印象です。
