陸っぱりのチョイ投げ釣りは、最近非常にポピュラーな釣りになった。道具も比較的廉価でそろえることができる。ルアーフィッシングを楽しむアングラーなら、手持ちの竿で流用が効くと思う。サクラの時期が過ぎ、新茶が出回るようになるころ、チョイ投げも断然面白くなってくる。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
チョイ投げキス釣りシーズン
キスを本格的に投げで狙うときは、冬場でも狙うことができる。しかし初めて陸っぱりのチョイ投げで、キスにチャレンジするなら、5月の連休以降、6月位の方がキスの活性が高くなるうえ、釣り場も空いてくるのでお気楽に狙えると思う。
初期の釣りポイント
シーズン初期はポイントが比較的限られる。早期に可能性が高いのは冬場にキスの釣果が安定して出ているポイントである。釣具店やネットの情報も参考になると思うし、自身の釣行の経験から、過去数年の実績で、1月~2月に比較的安定してキスが釣れていたポイントが有望である。
たとえば漁港内のミオ筋、岩礁間の砂浜で水深のある場所などが中心になってくると思う。日中汗がにじむ季節になると、遠浅の砂浜にもキスがやってくるので、ポイントは一気に拡がる。
釣りやすい気象条件
早場の時期は水温の変動が激しいので、急に冷え込んだ後などはやはり活性が落ちる。少し汗ばむくらいの日が数日続いた後などは、活性が高まる。また、春先は低気圧が接近すると南風が吹いて荒れるが、その後、天気が回復し、凪いで暖かくなった時などはチャンスである。
チョイ投げキス釣行
3月31日、田辺・芳養周辺を日中の暖かい時間帯に釣り歩いてみた。チョイ投げでは、芳養漁港(目良に近い方にある昔からある漁港)内をポイントを移動しながら探ってみた。
スローな誘いでキスがヒット
2~3色程投げ、超スローペースでリールサビキ、ときどき仕掛けを止めるといったゆっくりとした誘いのかけ方で、散発的にキスが来た。一般にこの時期に来るキスは夏場から秋口のようなピンギスは少ないが、15~18cmが揃った。まだまだ活性が低いので、大きな魚信が瞬間的に出て、ハリがかりしないこともあった。
釣行前日に風が強く、漁港の外はまだ波が少し高い状態だった。このように外海が荒れ気味の時、周辺の漁港内などにキスが入り込んでいる場合がある。
当日の最終釣果
当日は、2~3月に磯場からの投げで散発的にキスの魚信が出ていた大屋の磯場からも遠投で狙ってみた。
キスの魚信は1~2度捉えられたが、惜しくも針がかりせず、鋭い魚信で釣れたのは15~20cmのチャリコとベラのみ。
この日の釣果はチョイ投げで捉えたキス4匹、磯場からの投げできたチャリコ3匹、ベラ(恐らくイトベラと思われる)1匹であった。3月内に早くもチョイ投げで早くもキスが動き出したことを確認でき、有意義な釣行だったと思う。
<牧野博/TSURINEWSライター>
芳養漁港