サクラマスジギングにおける【ロングジグの有効性とアクションのさせ方】を解説

サクラマスジギングにおける【ロングジグの有効性とアクションのさせ方】を解説

サクラマスジギングでのロングジグを使用した攻略のキモを解説します。ロングジグのスピードとキレの良いアクションが、実はサクラマスジギングでも大いに有効なのです。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

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堀籠賢志

フライフィッシング、バス、シーバス、鮎釣りなど様々な釣りを経験。現在はジギングとイカ釣りを広く楽しんでいます。東北地方の面白い釣りを紹介する事で震災復興に繋げたいという熱い気持ちで活動中。

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サクラマスジギングのロングジグ

今年も青森下北半島周辺でのサクラマスジギングが開幕しました。釣況もよく多くのアングラーで賑わっています。ところでサクラマスジギングと言えば、多くのアングラーがセミロングジグをメインに使用しています。上げでも下げでもバイトに繋げやすいセミロングジグは扱い易く優等生なジグと言えますが、ジグの持つアクションを評価するなら「跳び」「スピード」など各項目は平均点も高く優秀ですが、飛び抜けた長所は少ないことが多いものです。

サクラマスジギングにおける【ロングジグの有効性とアクションのさせ方】を解説ロングジグでサクラマス確保(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

その点、ロングジグは違います。セミロングのような「フォール」の安定性はありませんし、小回りのきくアクションも期待できません。ですが、ロングジグが釣れる理由はそのスピードとキレの良いアクションにあります。この一点突破なメリットが実はサクラマスジギングでも大いに有効なのです。2022/2023年とロングジグをジグローテーションに組み入れて実釣した実績をもとにサクラマスジギングでのロングジグを使用した攻略法を解説します。

ロングジグのメリット(ジグの特徴)

一般的にロングジグの長所は何か?と言えば、まず「スピード」です。

フォールの速さやジャークした際の抜けの良さは眼のいいフィッシュイーターを惹きつける大切な要素です。更にアクションのキレの良さにもスピードはとても重要です。強い入力で大きく軌道を変化させるジャーク時のアクションは弱ってヒラを打つベイトフィッシュのようでもあり、サクラマスを大いに刺激します。

もう一つ、ロングジグのアクションの特徴として、「間の短さ」があります。

セミロングジグのようなジャーク後の水平フォールが無く(ごく短い)すぐに垂直フォールに移行するのがロングジグの特徴ですので、魚に見切られにくい、ジャークテンポが速くなるという利点があります。速いテンポでシャクれるのは狙ったレンジ幅を速く効率的に探れることに繋がりますのでサクラマスジギングでも有利になります。

セミロングジグが「跳び」「水平フォール」「小回りも効く動きの良さ」でさまざまなアクションの演出も可能な使い易さがサクラマスジギングでは人気となっていますが、ロングジグのスピードやアクションのキレの良さにはまた違った魚に訴える要素があります。時にはこのロングジグの特性がとても有効な場面もあります。

ロングジグのアシストフック

ロングジグを使ったサクラマス攻略はジグの特性を活かして「大きく動かす」ことが有効です。ジグのアクションとしては、派手な動きが多くなりますので、どうしてもアシストフックのトラブルが多くなりがちです。

青物狙いでのロングジグのアシストフックセッティングでは、大型シングルフックをフロント側だけ取り付けて釣ることが多いですが、サクラマスジギングではフロント、リヤの前後に取り付けます。アシストフックはダブルフックを使用します。

サクラマスジギングにおける【ロングジグの有効性とアクションのさせ方】を解説アシストフックをセッティング(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

使用するフックにもよりますが、フック自体の重さを考慮して張りのあるアシストラインを使用して自作するか?、市販品のアシストフックを使うならトラブりにくい硬めのラインを使用したフックを選ぶといいでしょう。

ロングジグでのサクラマス攻略ならフックは重めのフックでしっかりとした張りのあるアシストラインがおすすめです。こうしたアシストフックを使うことでリーダーへの針絡みやジグへのフック抱き付きなどを回避できます。アシストラインの長さは3cm程度が良いでしょう。

ロングジグでのアクション

青物ジギングでのロングジグを使用した釣りでは「ワンピッチジャーク」がメインだと思いますが、サクラマスジギングでのロングジグを使用した釣りもワンピッチジャークを用います。ただし釣りのテンポは青物狙いよりもゆっくりとスローピッチで狙います。

ジグを大きく動かして釣るのがキモです。ジャークはリールの巻きを使って速い初速で入力します。ジグは垂直方向から大きく軌道を逸らしながら、水平姿勢に横っ飛びした後、若干の水平姿勢を保った後、急速に垂直フォールに移行します。

サクラマスジギングにおける【ロングジグの有効性とアクションのさせ方】を解説ロングジグでサクサマス手中(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

「大きく誘って大きく落とす」この繰り返しです。ロッドの上げ1m+リールの巻き1mで2mのジャークでジグを大きく跳ばします。ジグなりのフォールで大きく落としてから再びジャークします。ロングジグの大きく軌道を逸らすロングライドとキレのあるスピードがバイトを誘発します。注意するのは針エビなどのトラブルです。グライド時にフォールの時間を取らずに次のジャークのタイミングが速くなるとリーダーでリヤアシストを引っ掛けるトラブルが多発します。

潮が緩いときなども同様のトラブルが多くなりますが、リーダーの太くして跳びを抑える、リヤアシスト無しにする、しっかりとフォールするまで落とすことでほとんどは対応できます。ロングジグの特性は小さく動かしても効果ありません。垂直方向から大きく横方向に跳ぶ軌道変化とスピードとフラッシング、そして水押しによる波動がロングジグの釣れるキモとなっていますので、そのメリットを活かす使い方が大切です。

サクラマスのバイトはロングジグが水平姿勢の時にアタックしてきます。ジグに体当たりしてくることが多いのでスレ掛かりも多くなります。ロングジグの使い所はサクラマスのレンジが深い時、活性が低くジグへの反応が良く無い時、イワシなどがベイトの時、大型魚を狙う時などに特に有効です。

私のオススメのロングジグはtamaTV社の2wayspikyロングです。引きが軽くジャーク時の跳びが素晴らしいジグです。

ロングジグを活用しよう

サクラマスジギングでのロングジグの使用は爆発力があります。セミロングジグとのローテーションやアクションの違いで相乗効果も望めると思います。

サクラマスジギングにおける【ロングジグの有効性とアクションのさせ方】を解説ロングジグ(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

多くのアングラーがセミロングジグを使用する中でロングジグを使えばサクラマスへのアピールも高く、サクラマスの捕食スイッチを入れることも可能です。それほどロングジグのアピール力は高いものがあります。ぜひ使ってみてください。

<堀籠賢志/TSURINEWSライター>