深海釣りの第一人者であり、「ディープマスター」の異名を持つ「岡本光央」さん。今回は、昨年秋に発売されたアカムツ専用ロッドHYPER BLADE AKAMUSTU 235を使用し、実釣解説をしてもらった。釣行では、静岡県熱海市網代にある富士丸に乗船。当日は、強風に見舞われ早上がりとなったものの、竿の強みが活きる釣行となった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 河野)
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船中待望のアカムツ登場
アカムツは上がらないものの、毎投魚をかけている岡本さん。船中の期待も上がる中、同船者の飯澤さんが「底付近でアタリがあった」と竿を曲げた。シロムツのコツコツとした細かいアタリではなく、竿先が引き込まれるようなやや強いアタリ。慎重にやり取りをする中、残りのラインが100mを切った辺りで、竿先がビクビクと動き始めた。
「100m付近で暴れだすのはアカムツ」という指標もある為、船中の期待は最高潮に。上がってきたのは、グッドサイズの「赤い宝石」だった。
ギンメダイ顔出し
釣行開始1時間後、同船者の飯澤さん・下地さんがギンメダイを釣り上げていた。このギンメダイは、中深場での釣りで外道として知られているが、十分美味しい魚だ。
しかし、岡本さんはこの光景を見て、「いまは時合ではないかもしれない」とつぶやいた。なんでもギンメダイが釣れるということは、海底付近の潮が緩いことの裏付けであり、この状態だとアカムツが釣れにくくなってしまうとのこと。
こまめな底どりが重要
魚が釣れなくなったタイミングで、船長はポイント移動を選択。次のポイントも280mほど。この段階で少し風が強くなってきており、先行きが怪しくなってきていた。それでも岡本さんは、こまめに底取りをしてゼロテンを維持していた。
「ここでの釣りにおいて、誘い上げは必要ありません。しかし、竿を放置するのではなく、ゼロテンの状態を維持し続けられるよう、こまめに底を取り直すことが重要ですね」とのコメント。
カゴカマスがヒット
最初のポイントと同じようにゼロテン釣法で誘いを入れる岡本さんのHYPER BLADE AKAMUSTU 235に明確なアタリが。大きくゆっくり竿を曲げて合わせ、海面まで上げてくるとシルバーの皮が輝くカゴカマスが上がってきた。
歯が非常に鋭利なのが特徴で、その鋭さはタチウオにも匹敵する。この魚も外道として良く釣れる魚で、「カゴカマスは、濃緑の毛鈎についてくることが多いですね」とのことだ。
悪天候の中でも複数の魚をゲット
9時を過ぎると10m/s以上の風が船に吹き付けるようになり、早上がりを検討しなくてはならない段階に。そんな状況下でも船中では、ニギス、クロムツ、ツマグロアオメエソなど複数の魚種をキャッチ。
白波が立つような海況においても、HYPER BLADE AKAMUSTU 235が生み出す絶妙な感度により、アタリを上手く出し、長距離の巻き上げに対しても口切れさせず持ってくることができた。
荒天により無念の納竿
その後も風は弱まらず、むしろどんどん強くなっていき、海も白波が立つような状況に。その為、船長は早上がりを選択。中深場の釣りにおいては、あまりにも早すぎる10時頃の納竿となってしまった。
入門ロッドにもHYPER BLADE AKAMUTSU
今回の釣行でHYPER BLADE AKAMUSTU 235は、GC MPGの反発力・粘る力の絶妙なコンビネーションにより、悪天候の中、細かなアタリでも上手くアタリを出させ、口切れさせずに魚をキャッチできるロッドであることが随所で証明された。
「ディープマスター」の岡本さんから、アカムツ釣りを始められる方に対して「廉価品を何本も買うよりも、ある一定のグレードの竿を大事に使っていただいた方が、より釣りの楽しみを味わえ、技術の向上にも繋がるはずなので、是非HYPER BLADE AKAMUTSUシリーズを手に取ってみてください」とコメントいただいた。中級・上級者はもちろん、これからアカムツ釣りを始める方にも、是非購入を検討してもらいたい。
<河野/TSURINEWS編集部>