今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?

2月半ばから4月にかけて、全国各地で渓流釣りが順次解禁となる。大自然を独り占めしつつ美しい渓魚と出会えるこの釣りは、一見敷居が高くて挑みづらい釣り……と思われがちだ。だが実際は、ある程度道具を揃え、基本さえ押さえておけば誰でも楽しむことが出来る。今回は、そんな渓流エサ釣りについて詳しく紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

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荻野祐樹

釣り歴は約25年。得意ジャンルは渓流釣りと、カワハギ・タチウオ・メバル(全て餌釣り)等。解りやすい!をモットーに発信していきます。

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淡水の釣り 渓流釣り

目次

渓流釣りの魅力

まずは、渓流エサ釣りでしか味わえない魅力を詳しく解説しよう。

大自然を独り占め

渓流エサ釣りは、広大な河川の中から「ここぞ」と思うポイントに絞り、釣行する。仲間と釣行する時を除き、一定の距離を開けて釣るのがマナーのため、基本的に入渓した場所から数百m程度のエリアは自分だけの場所となる。

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?渓流は景色が素晴らしい(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

そのため、他人との距離を考える必要が無いし、オマツリ等のトラブルもない。「自分だけしか知らない爆釣ポイント」を探すといった楽しみもあるのだ。

延べ竿と細糸を使用

渓流エサ釣りでは、警戒心の強い渓魚を釣るため、長さのある延べ竿に、非常に細い糸を使用する。リールが無くシンプルな仕掛けを使用するので、非常にスリリングなやり取りを楽しめる。

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?渓流釣りの糸はとにかく細い(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

美しい渓魚が対象

一般的に対象魚となるのは、アマゴ、ヤマメ、イワナ。どの魚も非常に美しい模様で、精悍な顔つきをしている。これらは皆サケの仲間であり、海に降るタイプ(降河型)とそうでないタイプ(陸封型)がいる。厳しい自然を生き抜くため、その体には強靭なパワーを秘めており、引きが強いのも特徴の一つだ。

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?上:アマゴ、下:イワナ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

渓魚は美味

渓魚はいずれも美味な魚のため、渓流釣りが楽しめる河川の周囲には、専門店が立ち並ぶほど食の面でも人気が高い。特に旬の時期は大変脂が乗り、どの料理も最高の食味となる。

いつでも釣行可

渓流釣りを楽しむ場合、後述する漁協の鑑札(年券、日券)が必要になる。それさえ入手すれば「定休日」等がないので、(天候次第ではあるが)気が向いた時にいつでも釣行できる。

ポイントとなる場所

渓魚が棲む河川は大河川が多く、メインとなる川の他に数多くの支流が存在するのが一般的。大半は漁協が管理しているため、基本的に遊漁券が必要となる。

何度も釣行する場合は「年間パスポート」とも言える年券、1日だけ釣行する場合は日券を用意しよう。どちらも「遊漁券取り扱い」と表記がある釣具店で入手可能だ。近年はネットで遊漁券を購入できる河川もある。では、実際に釣行する場所について見ていこう。

源流

「川の始まり」とも呼べるような、川幅の狭い場所を源流と呼ぶ。こういったエリアは木々が生い茂り岩は苔むし、まさに大自然の秘境といった雰囲気だ。源流専用の竿と悪路・野生動物に対する対策が必要なので、お世辞にも初心者向きとは言えない。挑む場合は、準備を万全に行おう。

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?源流は川幅が大変狭い(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

渓流域

渓流釣りの主戦場となるのは、源流から少し降りてきた辺りになる。川幅は源流部よりやや広く開けており、流れは強く、大きな岩がゴロゴロと転がっているのが特徴だ。こういったエリアを渓流域と呼んでいる。

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?このような場所がメインエリア(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

里川

渓流域よりやや下流域に辺り、近くに民家や自然・宿泊施設などがあるエリアを里川と呼ぶ。川に続く道も大半は舗装されており、比較的安全に入れる場所が多いため、初心者にうってつけだ。頭上が開けている場所が多いので、竿を振る練習もできるだろう。

今さら聞けない【渓流エサ釣りの基本のキ】敷居が高そうだけど実際は誰でも楽しめる?里川は護岸化された場所も多い(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

本流

いくつもの支流が合流し、大きなメインの流れを作り上げるのが「本流」と呼ばれるエリア。川幅が細い場所もあるが、多くは水量が豊富で、場所によっては堰もある。大型魚を狙うなら本流だが、水深が深く流れを読むのが難しい上、「本流竿」と呼ばれるより長尺な竿を扱う必要があるので、渓流釣りに慣れてから釣行したいところだ。

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