魚の立派な姿を褒める言葉として、「体高が高い」と言う。確かに実際に見てみると体高が高い魚は格好よく、サイズも伴い大きいものだ。しかし、ふと思えば、どのような理由があって魚の体高は高くなるのだろうか?アジとメバルを釣る者として、私見を述べてみる。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
回遊性の高いアジは細身?
春にアジングをしていると産卵のために沿岸によってきたセグロ(背が黒っぽい)と出くわすことがある。こいつは、実は食ってもそんなにうまくはない。またスーパーでザルに盛られているアジもセグロで、食味はいまいちだと言われる。ともに細身で、脂肪が少ない。筋肉質だとコリコリしていて良さそうだが、コリコリしているのがアジの旨さではない、という言い方もできるかもしれない。
ただアジもメバルも、回遊性が高い個体ほどよく引くのは間違いない。湾奥で釣る28cmのメバルよりも、消波ブロックで釣っているとふいに襲来する黒メバルの25cmの方がずっとおそろしい引きをする。このあたりは筋肉のつき方で違いが出るのだろう。
サイズだけでなく体高にも注目
魚はでかいと格好いいが、目で実際に目撃するサイズは長さだけで測れないものがある。実際尺メバルでなくても尺と思ってしまうのが白メバルの25cmの体高抜群のヤツだったりするものだ。
ちなみにメバルはお腹をくすぐると、背びれを立てて格好いい姿を見せる。写真に撮るときは、体高と共にそんなちょろっとした小細工もしながら、格好よく収めたい。
<井上海生/TSURINEWSライター>