テーマは「椎の木湖フライデーオープンに挑戦」。今回、優勝の決め手となったのは竿替えだが、それ以外にもエサ使いなど影の立役者も見逃せない部分だろう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
段階的に竿を短くした
前回の時系列で一目瞭然だけど、結局は竿を段階的に短くしたことが、結果的には優勝につながったと見て間違いないよね。つまりはタナってことだけど。
「そうだと思いますしこの展開はある程度予想がついてましたので、準備もしっかりしておきました」
時間経過とともにタナが浅くなると予想してたわけね?
「はい!」
8尺と言うのは極端なような気がするけど?
「そんなことはないですよ。とくに午後はその傾向が強くなるので規定最短ロッドも準備しておきました」
具体的には何本用意したの?
「ウキ調整も含めて竿は8~18尺まで1.5尺飛びで準備しました。ただ判断に迷ったのがスタートの竿ですね」
なるほど。朝イチ何尺から始めるかだね。
「はい。あの日は15尺から入りましたが13尺前後にしようか、実のところかなり迷いました」
隣をチラチラ見ていたよね(笑)。
「あれ?気づいてました。隣の方が13尺チョウチンだったので、ケンカ(魚の取り合い)になるかもしれないという思いも実はありました。なお左隣は両グル底釣りの関口さんだったので、対象外だったのは幸いだったんですけどね(笑)」
オレが横にいなかったら、キミは優勝してなかったかもね(笑)。感謝してくれよな。
エサ使いは?
ところでエサ使いは竿の長さに関係なく常に抜きセットだったよね?
「はい。基本はそうですが、正直抜き方はいろいろ探りました。いったんは沈没気味に入れて一気に抜いたり、まったくナジミをいれなかったりとさまざまです」
でも、深ナジミさせてチリチリ開かせるみたいなバラケ使いではなかったよね。
「そうですね。そもそもが粒戦多めのバラケなので、そういう感じにはなりません」
ブレンドに粒戦が入りさらに別ボウルに粒戦だけを溶いて、それを追い足していくお得意のエサ使いだね?
「はい。抜きチョウチンはもはやこれって感じで、ほぼどこでも愛用してます」
調整済みのウキを用意
ウキは吉田作GTフォールグラスムク。もはやこの釣りには定番のアイテムだね。
「はい。チョウチンセットに特化した0.8mmノンテーパーです。メインは抜きセットですが、エサ落ち目盛を付け根付近にすれば、持たせ系の釣りでも使えないことはないです」
それを今回は竿の長さ(タナ)に合わせて号数を使い分けたわけね。エサ落ち目盛はどこ?
「抜きセットなので基本は食わせを付けた状態で、水面上に1節半~2節出しですね」
それをどの竿でもすべてウキ調整込みで準備してたわけだ。ゆえに竿替えのタイムロスも最小限で済むと。
「はい。と言ってもこの時期はよくやる釣り方ですから、各ウキにはそれぞれ調整済みの板オモリが巻いてあり、あとはその日のハリの大きさに合わせて微調整すればいいだけになってます。でも、これって多くの人がやってることだと思うんですけど」
確かに、ウキ箱を見るとすでにオモリが巻いてある人を見かけるね。マメだなぁっていつも感心して見てるよ(笑)。
まあ何はともあれ、今回に限ってはよくやったと褒めてあげたいね。次からもインストラクターの名に恥じないような釣りを見せてね。
「はい。頑張ります」
2023年12月椎の木湖フライデーオープン優勝のタックルとエサは図の通り。
次回は「ひと癖ある段差の底釣り」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>