「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビュー

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビュー

川の高級魚で知られている「アユ」を釣ることは、敷居が高いと思われがちだ。しかし近年、盛り上がりを見せている「アユのルアー釣り」は、初心者でも釣ることができるという。分からない点も多いこの釣りについて、4メーカー様に直撃取材を敢行。第一弾として、「CASTING AYU」を掲げる株式会社パームス飯田社長にインタビューした。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

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淡水の釣り アユ釣り

目次

「アユ」はどんな魚?

アユは、「夏の風物詩」として親しまれている美味魚。川の下流部で孵化後、しばらく沿岸部で冬を過ごし、春になると川を群れで遡上する習性を持ちます。

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビューアユ(提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

稚魚の時は小型の昆虫などを捕食し、成長後は石に着く藻を食べるように。良いエサ場を確保するために「なわばり」を作り、そこに他のアユが入ってくると攻撃します。この性格を利用したのがアユのルアー釣りや友釣りです。

CASTING AYU「ESCADE」開発について

普通のルアー釣りとは異なる「アユのルアー釣り」について、株式会社パームスの飯田社長と営業担当の青木さんにお話を伺った。

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビューパームス本社にてインタビュー(提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

アユルアーの開発経緯は?

アユルアーについて話があったのは、2013年ごろです。「RIAYU」で有名な株式会社カツイチの中川社長から「開発してみたら?」と勧められたところから、頭の片隅で考え始めました。しかし、当時はアユルアーを許可している河川が非常に少ないという点がネックで、開発に踏み切ることはできなかったですね。4年後の2017年に、本社おひざ元の相模川でアユルアーが解禁になったことがきっかけとなり、急ピッチで開発を始めました。

どのようにテストや開発を進めたか

本社の近くに「金目川」という漁業権の無い河川があって、サイズは出ないけど天然アユの遡上があった為、そこで集中的にテスト釣行を重ねることができました。土地柄恵まれていました。

開発で重視したこと

弊社としては、「誰でも使えるルアー」にすることを重要視しました。「アユの友釣り」は所作~釣り方から難易度が高く、初心者には正直敷居が高いです。ただ、「アユ」自体はもっと身近な魚で、多摩川・淀川のような都市部の河川でも遡上してきます。その点をもっと広く「身近な魚」として認識してもらいたいという思いを念頭に、「ESCADE」の開発に着手しました。

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビュー「ESCADE」(提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

現在、弊社ではキャスティングアユ用の竿「アルティバ」を発売していますが、バスロッドやメバルロッドでも釣ることはできると思います。初心者の方には、変に敷居が高いと思わず、まず「CASTING AYU」の楽しさを経験していただきたいです。アユのルアー釣りはもっと自由でいいし、今後そういう釣りにしていった方が全国に広がると思います。

「ESCADE」の特徴

前述の通り、パームス社が目指したのはルアータックルでできるアユ釣り。「ESCADE」シリーズは、基板リップで水の流れを確実に掴み、石に当たると反転して鮎が苔を食んでいる様子を再現できるのが一番の特徴だ。カラーラインナップは8色で、80mmと100mmのサイズを用意されている。

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビュー「ESCADE」(提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

また、この「ESCADE」にはバイブレーションタイプもあり、それが「ESCADE VIB」。カラーラインナップは7色あり、水流や深さによって重さをセレクトできるように、11gのType1、18gのType2と2タイプが用意されている。

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビュー「ESCADE VIB」(提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

※河川では管理漁協により、ルアーによるアユ釣りや、リール付きロッドでのキャスティングによるアユ釣りを禁止している河川があります。使用の際は必ず、河川の遊漁規則を守り、アユ釣りを行ってください。

※ハリスの全長やハリ数などは、河川によってルールがあるので釣行前に調べましょう。

アユルアーのフィールドについて

続けて、アユルアー釣りのフィールドについて飯田社長に伺った。

相模川がメッカ

漁協さんの柔軟な対応もあり、相模川は連日大賑わいです。今年は天然鮎の遡上が2,000万尾ともいわれており、県外のアングラーも多くみられます。今後、相模川は関東の「アユルアー」のメッカになっていくのではないでしょうか。

関西エリアの現状は?

現状では関東と比較するとアユルアー市場は静めですが、「安曇川」などはポテンシャルが非常に高いです、特に琵琶湖の鮎は釣りやすいため、このあたりが中心になって盛り上がるのではないでしょうか。

今後の展望

今年京都・桂川で実釣取材をしまして、その時は基本的にルール等が細かくなく、釣りやすいなと感じました。ただ駐車場などの環境整備がまだ出来上がっておらず、その点が課題になってくると思います。しかし鮎ルアーの解禁にも前向きな為、今後の状況次第で関西もどんどん熱くなってくるはずです。

「アユのルアー釣りは簡単で食べて美味しい身近な釣り」 パームス社長にインタビュー「CASTING AYU」はワクワクする釣り(提供:TSURINEWS編集部 河野陸)

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