6月16日、今日はどこでサオを出そうか。午前4時前に車に乗ってから考えるなんてめったにない。今日は厳しい暑さになる予報。ならば車横付けポイントしかないだろうと、いつもの愛知県・常滑港へ向かった。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・日間賀島波止釣友会・中村輝夫)
常滑港でウキダンゴ釣り
25分後、常滑文化会館の信号から左手を見ると、車が4~5台止まっていた。しまったぁ遅すぎたかぁ。現場に到着して釣り場を確認すると、左右に釣り人はいるがサビキの人たち。そんなとき1人動いた。超ラッキー!いつもサオを出すポイントに入ることができ、今日はクロダイが釣れると確信した。
釣り座を確保して準備していると、毎日散歩する顔見知りさん(常滑港の情報屋さん)が来た。あいさつをして話を聞くと、昨日、一昨日はチンタが2匹ほどで、あとは60cm級のボラばかり。昼には納竿して帰ってしまったようだ。最近ボラが多いとは聞いている。チンタでも上がっているということは、良型がいてもいいはずだ。
当日用意したまきエサは、マルキユーのウキダンゴXをベースに濁りオカラ、細びきさなぎ、チヌスパイスをバッカンに入れ、激荒を半袋とアミエビ1kgを加えてよくかき混ぜ合わせる。水分が足りない場合は海水で調整。水分が均等になるまでなじませれば完了だ。
付けエサはマルキユーのくわせオキアミ食い込みイエローと食い込みイエロー、激荒のコーンとサナギを用意した。
序盤は反応なし
タックルもタナ取りも全てが終了して釣り開始。潮は中潮で釣りやすいが、すでに下げ潮に入っている。ここは満潮から下げ始めが朝イチの時合いなので、1時間遅かったとまずは反省。
次の時合いは干潮前の潮の動きが緩くなったときだが、潮が緩くなったときにアタリが出やすいのでチャンスはある。2時間ほどかかるが、ちょうどダンゴが効いてくるころは下げ潮の中間点。運が良ければクロダイに遭遇できるはず。まずはステージ作りということで、同じポイントにダンゴを打ち込んだ。
1時間後、まずはボラ君たちが集まりだした。ウキが頻繁にアタリを出すが、ダンゴが切れてエサが飛び出た段階でアタリはなくなる。ここから5分程度が勝負だが一向に反応はない。
チンタ&37cmキャッチ
そして午前6時を回ったころ、友達の赤井さんが見に来てくれた。すると、そのとき何やらウキが動いた。アタリか根ズレか分からないが、サオ尻を持つと、スーッとウキが海中に消えていく。2人が同時に見た。
完璧なアタリが出たので反応すると、しっかりした生命反応がサオに伝わるが、何やら不満な引き込みだ。引きからしてクロダイらしいが、すんなり上がってきたので良型ではない。まずは22cmのチンタ君。顔なじみさんの言った通りだ。
すぐにアタリが出て2匹目のチンタ君がサオを曲げてくれた。ここらで一発逆転ホームランが欲しいと思っているときに連続アタリが飛び出たが、サイズがイマイチ。ボラにいじめられて三振が多くなってきた。
なんとかハエるモノをとエサを変えてしばらくすると、サナギにいい感じのアタリが出た。ここぞと思うところでアワセを入れると、しっかりした引き込みが伝わってきた。よし、やったぜ!
これはなかなかのパワーでラインが出る。いい感じだ。台船に気を付けながら浮かせると、良型に等しいサイズのクロダイ。37cmの良型をゲットできたので一安心した。
粘り勝ちで再ヒット
その後、なぜかアタリが止まってしまった。何度も何度もダンゴを打ち返すが、チンタにも嫌われたのかアタリは出ない。とうとう干潮時間がやってきた。ここからが本当の勝負だと気合を入れ直して打ち返す。
エサが何かに食われるようになってきた。クロダイの前兆だと信じ、アタリが出そうな雰囲気のなか投入。ダンゴが割れてから4分ほど経過したところでドラマが始まった。ウキに前アタリが出たのだ。クロダイアタリに違いない。
そして次の瞬間、待ちに待ったアタリだ。スーッと消えていくウキがはっきり見えたのでアワセを入れると、今度はしっかりした引き込みでサオが曲がった。今までとは違い、パワー全開で強い引き込みだ。ラインを出さないように頑張るしかない。引き込みに負けて3mほどラインが出たが、すぐに態勢を整える。