ルアーフィッシングでは「マッチ・ザ・ベイト」という言葉がある。いかに釣りの対象魚が実際に食っているベイトを模倣して釣るかが、釣果に直結する。しかしなぜか魚はナチュラルなベイトに似せれば似せるほど、食ってこなくなる。これはどういうことなのだろう?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
ナチュラル系はスレに効果あり
ナチュラル系やリアルベイト系に出番がないわけではない。スレきったエリアでは、やはりナチュラル系が活躍する。
リアルベイト系は、たとえば「パワーイソメ」などがこの20年近く投げられているのに、まだ頭のいいシーバスがバイトしてくるのだからすごい。
筆者はチニングでナチュラル系を重宝する。形状というより、水色に溶け込みやすい、なんというか「すん」としたカラーの方がいいと思う。
たとえばチヌを釣った下の画像だが、これは時合い以降に多投してもスレない。スレきったところから一捻りできる。
リアルベイト系はあるいは多投したあとではむしろ通用しにくくなるかもしれないが、その場合はワームやルアーを小さくするなどすれば、まだ釣れる。実はベイトに寄せきるよりも、シルエットを工夫する方が魚はだましやすいのだ。
まずは集魚力優先で
筆者の愛好するライトゲームでいえば、メバルもアジも、まずは集魚力の高いワームを見せる。最初からナチュラル系を使うことはない。リアルベイト系などもってのほかだ。ハーフソリッドの赤系から投げることが多い。
とりあえず魚の反応を見なければ何をしていいかわからないので、アタリという最重要情報を得るためにも、ハデハデ系カラーから使う。
そのあとで魚の気分を見て、シルエットやカラーを合わせていく。どんな魚もルアーでだますには、段階というものがあるのだ。最初はベイトに寄せすぎず大きくだましにいこう。
<井上海生/TSURINEWSライター>