梅雨が明ければ、猛暑の夏がやって来る。だが身近なベイエリアでは、季節が進むほどにぎやかな釣果の便りが聞かれるようになる。そこで今回は週刊つりニュースAPC浅井達志さんと一緒に、初夏のベイエリアでの楽しみ方を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
霞ケ浦ふ頭で目指せ10目釣り
取材日は6月16日。三重県四日市市の霞ケ浦ふ頭で、浅井さんと待ち合わせる。合流したのは午後7時ごろ。そろそろ薄暗くなってきたが、まだまだ残る明るさに本格的な夏の訪れを感じる。
まず浅井さんにこの日のプランを聞いてみた。浅井さん自身、ルアーもエサもこなすマルチアングラー。そこに一切のこだわりはなく、釣れるときに釣れるものを釣って楽しむスタイルで、ルアーでもエサでも釣法に縛りは全くない。
まずは日没後の時合いにアナゴを狙い、同時にアジを狙っていく。ある程度釣果を確保したら移動して、最近絶好調のメバルや、根魚のカサゴ、タケノコメバルなどを狙う。
そして締めはチョイ投げでちょくちょく好釣果が上がっているキスも。その他にセイゴやキビレ、グレなど、この日の目標は10目釣りだと豪語してくれた。
まずはアナゴタックルを準備
まずはアナゴ狙いのタックルをセット。前日も浅井さんは釣行しており、開始直後にバタバタとアタリが出たらしい。
期待を込めてサバの切り身とアオイソメをハリに刺し、足元とチョイ投げのサオをセットする。
足元狙いでは浅井さん自作のヤジロベエ式テンビンを使う。ハリが2本なので、食い逃げされた場合でもまだチャンスが残る。また超短ハリスなので、アナゴがハリスに巻きつく心配もない。
足元でアジ狙いも
2本のサオをセットしアタリを待つ間、浅井さんがゴソゴソと取り出したのはメバリングタックルだ。0.5gのジグヘッドにマルキユーのパワーイソメ中をセットし、足元の岸壁と平行にキャストする。
狙いはアジ。昨年の冬にも大規模な回遊があったが、4月ごろから再び姿を現したのだとか。しかも昨冬よりもサイズアップし、20cm超えはザラで中には25cmに迫る良型も交じるらしい。しかもこのアジ、湾奥にありがちなメタボ体型で脂の乗りがすごいとのこと。私自身、昨冬のアジを食べたがあまりのうまさに驚いた。だが今のアジはその昨冬を上回るうまさだというのだ。
ただし、場所ムラが激しくその日その日で釣れるポイントが全く変わってくるようだ。
メバル怒涛の連続ヒット
アタればラッキーぐらいで探っていくと、早々にサオが曲がった。抜き上げられたのは15cmほどのメバル。「最近はこのサイズのメバルがめちゃくちゃ多いんやわ。カサゴ釣る方が難しい」と浅井さんが言うほど、この後もメバルがボコボコにヒットしてくる。
その中でメバルよりも力強い引きを見せたのが、20cmを超えるクロソイ。この時期に釣れるのは珍しいが、思わぬゲストに顔をほころぶ。だがアジは姿を見せない。やはりうまく場所を当てないと難しいか……。