若狭湾に北西の風が吹くようになってくると、はるか南の海域からの回遊が見られるタルイカ。標準和名はソデイカと呼び、山陰~北陸地方の職漁船がウキの代わりにタルを用いた「タル流し漁」を行うことが、その名の由来とされている。今回はこのタルイカをイカメタルで狙う釣り方を解説しよう。
アタリとやり取り
アタリの出方はさまざま。シャクリを入れた瞬間にドスンとくるときや、フォール中にイトフケができるといった露骨なモノをはじめ、ポーズ中にティップがわずかに跳ね上がったり、逆に押さえ込まれるような手応えがあったりと、微妙なものまである。
慣れないうちは、違和感があれば必ずアワせるということが大切といえる。
そのアワセにいたっては、イカが抱きついているルアーを滑らせてカンナにかけるイメージで素早く行う。首尾よくヒットに持ち込んだタルイカ、最も強烈な最初の引きは無理に止めるようなことはせず、ドラグとロッドのしなりを使って落ち着いて一定のリーリングを心がけよう。大型のものであれば指ドラグを駆使して、ポンピング気味に寄せることも有効だ。
ランディングはスミに注意!
そして最後のランディングについては、ギャフ打ちなど基本船長にお願いする。その際バケツ一杯ぶちまけるスミをかぶらないよう、呼吸を合わせて行うことが大切だ。
ワンポイント
不意のアタリに対応できなかった場合、すかさず2~3mフォールを入れたり、細かく上下の誘いを入れたりと、いったフォローアクションを行うことでヒットに持ち込むことができるケースがある。
またペアで行動する習性を持つイカなので、同船者がヒットしたところで、すかさずやり取りしている水深に自分のルアーを同調させると、もう1匹のイカを高確率でヒットに持ち込むことができる。
<週刊つりニュース中部版 /TSURINEWS編>