シーズン終盤に、最高潮を迎えるトンジギ。 水温が上がって、コトンの数釣りに加えて大型が混じるようになる。さらに、潮次第でキハダも当たってくるので、シーズン終盤ではあるが非常に楽しみな時期でもある。これを狙って4月1日に志摩の遊漁船トロ丸さんから出船した模様をお届けする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中耕二)
ラストにフィーバータイム到来
ここで粘るのかと思ったが、またまた移動。ここが最後ですとアナウンスがあった。
まだ船中5本で、キャッチしていないアングラーが半数なので、疲れもあるだろうが、みんな懸命にしゃくる。最後まで諦めない、そんな気持ちが奇跡を起こす。
それまで沈黙していた、トモのアングラーにヒット。130mとタナが伝えられると二本、三本とロッドが曲がる。クロスするラインを交わし、釣り座を移動してトンボを仕留める。
船長の処理が間に合わず、船にトンボが並ぶ。ネットも間に合わないので、アングラー同士が協力し合ってネットに入れる。それからは、ジグが投下されるとヒットヒットヒット!
オマツリも頻発
船上はお祭り騒ぎだが、ラインもオマツリしてめちゃくちゃに。私はオマツリの方に参加してしまい、ぐちゃぐちゃに絡まったPEラインをほどこうとするが、トンボが引っ張る。とても解けそうもないので、切れたらごめんなさいとPEラインを手繰ってキャッチ…他人のですけどね(笑)。
タックルを持ち替えて、130mからワンピッチで探ったが、なぜかヒットせず。両サイドがヒットして2度目のオマツリに巻き込まれ、またPEラインを手繰ることに。
ストップフィッシング直前に、連鎖がはじまって延長戦となり、8本のトンボが上がったが、ヒットはその倍以上あっただろう。中にはリングを伸ばして逃げた大物もいたので、非常に残念だ。
連鎖ヒット時のコツ
港で船長と反省会。
あのタイミングでは、絶対に食わせないとダメだよね。と私。
ああいうパターンでは、焦りでワンピッチが早くなりがちなので、それを制御する心が必要だね。と船長。
おっしゃる通りです。いま思えば必要以上に力が入っていたと思います。
オマツリ対策
オマツリ対策は、ヒットしたアングラーのライン角度と自分の角度を見極める。ライン角度が異なれば、オマツリする可能性は低い。
それから、ラインが近づいてきたら、ラインが上か下かを見極めて、下をくぐるか上を越えて釣り座を入れ替わる。このとき、ラインを近づけると上下がわかりやすい。ラインが離れるのはダメで、ライン同士に角度がついて切れやすくなる。
それでも、オマツリした場合は無理に巻かずにドラグを緩め、ファイトにあわせて糸フケが出ないように巻く。無理に引くとPEラインが擦れてブレイク、巻きとらないと弛んだPEラインが巻きついてめちゃくちゃになります。
オマツリ回避術
最後に、オマツリを回避する冷静な判断力も必要。
両サイドがヒットしたら、巻き上げて待つぐらいの余裕が欲しいですね……とは自分にいい聞かせています。
おまけ、船長は予約人数をしっかりと管理して……嘘ですよ(笑)。トロ船長は志摩沖のマグロジギングの開拓者、ジギングマニアのよい船長です。
<田中耕二/TSURINEWSライター>